ERIC CLAPTON - L.A. FORUM 1975: MIKE MILLARD ORIGINAL MASTER TAPES(2CD) [Beano-250]

ERIC CLAPTON - L.A. FORUM 1975: MIKE MILLARD ORIGINAL MASTER TAPES(2CD) [Beano-250]

販売価格: 3,800(税込)

数量:

商品詳細

★在庫切れの場合取り寄せ(1週間で入荷)
★ギフト・タイトル(一部レーベル限定)の対象品です。


The Forum, Inglewood, CA, USA 14th August 1975 TRULY PERFECT SOUND

 LAをベースに活躍した伝説のテーパー、マイク・ミラード録音による1975年8月14日エリック・クラプトン、LAフォーラム公演の大元のマスターが「The Lost and Found Mike the MICrophone Tapes Series」としてJEMSによりネット上にアップされました!正真正銘のミラード氏による録音&所有のファースト・ジェネレーションマスターテープです。1994年に亡くなったミラード氏のマスターカセット群は、生前テーパー仲間の友人たちにコピーして渡されており、そこから流出したさらなるコピーマスターにより、この日の音源は有名音源として過去に数々のリリースを生んできました。コピーを経てもあまりに音が良く、楽音が近いため「サウンドボード録音」と表記されてリリースされたものもありましたが、すべての元はミラード氏録音のカセットだったのです。彼が録音したあらゆるアーティストのマスターカセットは、死期を悟った彼自身がすべて破壊してしまったとか、彼の死後、その価値が分からないお母さんがすべて廃棄してしまったなどの噂が流れましたが、唯一彼のお母さんと面識のあったミラード氏の友人ロブ・S氏が2000年代初めにミラード邸を訪問し、家の修理をしたりしてお母さんの信用を得、ミラード氏の自室に入室することを許可されて「発見」したのが本シリーズのファーストジェネレーションカセット群だったのです。それをミラード氏の共通の友人であったジム・R氏、 ビル・C氏とJEMSのG.スタン・グトスキ氏らとの協力により最近続々とネット上にアップされているのが「The Lost and Found Mike the MICrophone Tapes Series」というわけです。

 本公演の録音においては、ロブ・S氏がミラード氏に同行したと本人が記しています。座席はアリーナ最前列から2列目のど真ん中だったそうで、そこにミラード氏は車椅子を固定し、被っていた帽子にステレオマイクを装着して録音を敢行したとのこと。ロブ氏曰く、数あるミラード氏のテープの中でもこのクラプトンのLA公演は、まさに彼の真髄とも呼べる高音質録音を実現したものとして、お気に入りの一つとのことです。演奏の音像が非常にオンなバランスであるという一方で、臨場感や鮮度も素晴らしいというミラードだからこそのずば抜けたクオリティ。実際、高音質なオーディエンス録音というだけでなく、安定度も抜群。よって今回のリリースにおいてもイコライズは一切不要でした。半音の10%強高かったピッチをアジャストしたのみというマスターです。むしろこのアジャストでこそ、ネットまんまの状態よりも本ライブ音源の真の姿を鑑賞できる価値を得たと言えます。そして今回もファーストジェネのマスターテープだからこそのハイクオリティさが際立っています。

 1975年のクラプトンの動向を解説しておきますと、前年に3年間のリタイアから劇的なカムバックを遂げたクラプトンはアルバム『461 OCEAN BOULEVARD』を引っ提げ、全米、欧州、日本ツアーを敢行しました。全世界のファンが熱狂的に彼のカムバックを歓迎したのですが、魅力的なセットリストの反面、日によっては泥酔しての体たらくを見せたため、公演によっての出来不出来の波が激しいツアーでもありました。それが祟ったか次作『THERE'S ONE IN EVERY CROWD』は『461』のヒットが嘘のような泣かず飛ばずの結果に終わりました。これではいかんとポリドールレコードが窮余の策でリリースしたのが好調な日のパフォーマンスを捉えたブルースカバー中心のライブアルバム『E.C. WAS HERE』だったというわけです。そのリリースを勢いづけるため、クラプトンはこの年も大規模な北米ツアーを敢行しました。しかもアルコール癖は抜けていないものの、泥酔してのプレイはなし。のっけからLaylaをかますというエネルギッシュなステージで大好評を博しました。セットリストは前年ツアー同様、連日変化しました。しかもデレク&ザ・ドミノス時代のナンバーを多くセットインさせたり、74年に公開されたザ・フーの映画『TOMMY』でクラプトンが歌ったEyesight ToThe BlindやニューシングルのディランナンバーKnockin' On Heaven's Doorも早速プレイするなど、非常にアグレッシヴな姿勢も窺えました。つまり、クラプトンなりの「前年の汚名返上、真のカムバック」だったのが1975年ツアーだったのです。ここでその日程を振り返っておきましょう。

●1975年
・4月7日-4月28日:ハワイ&オセアニア(15公演)
・6月14日-7月12日:北米#1(24公演)
*ここで小休止を挿んだクラプトンは、7月下旬にボブ・ディランのアルバム「DESIRE」のレコーディングセッションに参加
《8月1日ライブアルバム『E.C. WAS HERE』発売》
・8月3日-8月30日:北米#2(21公演)←★ココ★
・10月22日-11月2日:日本(7公演)

 これがツアーの全行程でした。ヨーロッパは翌年に回るとして、この年はアメリカと日本での汚名返上を実現したのでした。本LA公演は北米ツアーの終盤に当たっていました。この北米ツアーでは、クラプトンの指名により、友人ミュージシャンのカルロス・サンタナがオープニングアクトに起用されましたので、サンタナはほぼ毎公演クラプトンのステージのアンコールに飛入り参加したというトピックがありました。さすがに日本公演ではそういうわけにはいきませんでしたが、アメリカのファンはこのサプライズに驚喜したことでしょう。そしてセットリストはいきなりLaylaで始まる、すべてエレクトリックセットという強力なステージ。しかも74年ツアー同様、毎晩セットリストが変わるというバラエティに富んだ構成。細かい聴きどころでは、Carnivalというナンバー。この時点ではこの曲はまだ公式に発表されておらず、翌年の『NO REASON TO CRY』収録まで待たねばなりませんでしたが、ここで聴かれるテイクは中間にクラプトンのギターソロを含む、スタジオバージョンよりもはるかに長尺で「熱い」仕上がりになっています。ここにもこのツアーの醍醐味が溢れています。そしてドミノスナンバーWhy Does Love Got To Be So Sadの熱いプレイも堪らない。その上にこの日のアンコールには、当時LAで暮らしていたザ・フーのキース・ムーンと白人シンガーの中では最もソウルフルと称されたジョー・コッカーらが飛入りしたというスペシャルな公演だったのです。キース・ムーンは当時「失われた週末」でLAに来ていたジョン・レノンやニルソン、アリス・クーパー、ジェシ・デイヴィスそしてクラプトンといったミュージシャンとは飲み仲間でした(もちろんコッカーも大の酒好きでした)。この日もその勢いでステージに上がった感があります。ムーンとコッカーの飛入りは事前に告知されていなかったようで、二人はカウベルとタンバリンというパーカッション類で演奏に加わるに留まっていますが、ムーンの声はDisc2-1のMCで捉えられており、貴重な日には違いありません。このMCに注目すると、本当に珍しいことにまずクラプトンが「客席からリクエストを募りたいと思うんだ。誰かリクエストがある人は立ってくれ。」とアナウンスしています。クラプトンがコンサートでリクエストを募るなんて前代未聞のことです。オーディエンスが沸きに沸くのですが、なぜか収拾がつかないままこの件はうやむやになってしまいます。そこにクラプトンに紹介されてキース・ムーンが登場します。ムーンは珍しく?真面目にクラプトンを引き立てて紹介しますが、その紹介文句は何と「King of surf guitar !(「サーフギターの王者」、ムーンは大のサーフミュージック好きでした)」。これに応えて何とクラプトンがベンチャーズよろしくテケテケギターでPipelineの一節を披露するという、非常に珍しいシーンが展開されています。こうしたこの時代ならではのユーモラスな聴きどころもさることながら、とにかくこの日のクラプトンのプレイクオリティが半端ない!ブルースカバーでの流れるようなフレージング、Laylaをはじめとする自身のナンバーでのシャープ過ぎるスローハンド奏法の炸裂が一気貫通の鑑賞を可能にしてくれます。特にこの日はワウペダルを駆使しての豪快なソロが目立っています。最後はサンタナとの火を噴くようなギターバトル。75年ツアーの中でも、このLA公演は特に素晴らしかった日として歴史に刻まれるものと言えます。

 2020年に、45年の時を経て姿を現した大元のミラードマスターテープ。既発盤をお持ちの方も改めてミラード本人のマスター直&ピッチアジャスト=最高峰の本盤を聴いていただければその違いをお判りいただけるでしょう。この日、クラプトンはLAで燃えていたのです。それを本盤の音質でご確認ください。このサウンドは凄いです。

------------------------------------------------------------------
 
(リマスター・メモ)
★半音の10%強高いピッチを修正。

★★オリジナル・リリースは2020年6月です。新装ジャケで再発決定です。

------------------------------------------------------------------

★ナンバリング入りステッカー付でのリリースとなります。

Disc 1 (58:56)
1. Intro
2. Layla
3. Further On Up the Road
4. Knockin' On Heaven's Door
5. Carnival ★7:08 テープチェンジ - クロスフェード処理
6. Can't Find My Way Home
7. Tell the Truth ★11:05 テープチェンジ - クロスフェード処理
8. Stormy Monday

Disc 2 (53:10)
1. MC
2. Why Does Love Got to Be So Sad
3. Teach Me to Be Your Woman
4. Badge ★10:09 一時停止 - 元の状態のままです。
5. Eyesight to the Blind *

Eric Clapton - Guitar, Vocals
George Terry - Guitar
Dicks Sims - Keyboards
Carl Radle - Bass
Jamie Oldaker - Drums
Sergio Pastora Rodriguez - Percussion
Yvonne Elliman - Backing Vocals
Marcy Levy - Backing Vocals

Special Guests:
Joe Cocker - Vocals *
Keith Moon - Percussion *
Carlos Santana - Guitar *