METALLICA - MARQUEE 1984(1CDR) [Shades 1723]

METALLICA - MARQUEE 1984(1CDR) [Shades 1723]

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Live at Marquee, London, UK 8th April 1984 TRULY AMAZING/PERFECT SOUNDfrom Original Masters)

 メタルの故国イギリスへ侵攻を果たした1984年のMETALLICA。その歴史的な現場を体験できる歴史的な名録音が登場です。
 そんな本作に吹き込まれているのは「1984年4月8日ロンドン公演」。伝説クラブ“マーキー”で記録された強力オーディエンス録音です。『KILL 'EM ALL』時代のライヴと言えば、現在では公式デラックス・エディションなどでだいぶ発掘されてきました。良い機会でもありますので、当時のスケジュールを(ちょっと長めに)俯瞰し、それぞれどんなポジションにあるのかイメージしてみましょう。

●1983年
・3月5日ー4月9日:北米#1(4公演)
《4月11日:ムステイン解雇→カーク加入》
・4月16日ー5月7日:北米#2(5公演)
《5月27日『KILL 'EM ALL』完成→7月25日発売》
・7月27日ー9月3日:北米#3(32公演)←※公式シカゴ映像
・10月31日ー12月31日:北米#3a(14公演)←※CHICAGO 1983
●1984年
・1月7日ー22日:北米#3b(6公演)←※公式ミドルタウン
・2月3日ー12日:欧州#1(6公演)←※公式パリ
《3月14日『RIDE THE LIGHTNING』完成》
・3月27日+4月8日:英国(2公演) ←★ココ★
・6月6日ー10日:欧州#2(5公演)
・7月20日:サンフランシスコ公演
《7月27日『RIDE THE LIGHTNING』発売》
・8月3日:ニューヨーク公演
・8月29日:Breaking Sound Festival出演
・11月16日ー12月20日:欧州#3(25公演)

 これが1983年/1984年のMETALLICA。彼らが初渡英を果たしたのは『RIDE THE LIGHTNING』の完成直後。マーキー・クラブでショウケース・ギグを二晩行ったのですが、本作はその2公演目で記録されました。NWOBHMの残り香漂うロンドンに進化した“スラッシュ・メタル”を叩きつけた、まさにその現場なのです。
 そんな歴史的なショウを真空パックした本作は、苛烈にしてクリアな名録音。サウンドボード間違えるようなダイレクト感とも違うのですが、かと言って距離感もない。何しろ、現場は狭いクラブ。物理的に距離がなく、むしろ爆音・轟音にならないよう気を配って録音しているのがよく分かる。アグレッシヴな出音にも関わらず綺麗に分離したセパレート感が素晴らしく、輪郭もくっきりとしたリフが轟きつつ、同時にゴリゴリとしたベースや舞い狂うリードも1音1音が鮮やかに聴き取れる。
 しかも、その主が1984年4月のMETALLICAというところがポイント。ほんの数ヶ月後には飛躍的に整合感を増していくわけですが、ここでは自棄っぱち気味に爆走する「スラッシュ・メタルの権化」。「怒り」と「勢い」以外に何も考えていないアンサンブルにも関わらず、爆音にもならずに綺麗に聴き取れる……「綺麗に整った爆音」「美の轟音」とでも言うべきサウンドがスピーカーから吹き出してくるのです。
 そんなサウンドで画かれるのは、たった二晩でメタルの故国を征服してしまうような枯れる極まるフルショウ。この頃から毎晩セットを変えていたわけですが、ここでは直近の公式サウンドボードであるパリ公演と比較しながらセットをチェックしておきましょう。

●血染めの鉄鎚(8曲)
・前半:Hit The Lights/Four Horsemen/Phantom Lord/No Remorse
・後半:Seek & Destroy/(Anesthesia) Pulling Teeth/Whiplash/Metal Militia
●ライド・ザ・ライトニング(3曲)
・Creeping Death(★)/Ride The Lightning/Call Of Ktulu(★)
※注:「★」印は直近の公式パリ公演サウンドボードで聴けない曲。

……と、このようになっています。ざっくばらんに言って「生演奏版KILL 'EM ALL」で「Motorbreath」「Jump in the Fire」以外の全曲を披露。そこに録音したばかりの『RIDE THE LIGHTNING』ナンバーも盛り込み始めており、特に「Creeping Death」はこの日が9回目。その後も演奏しまくる大定番曲の極初期パフォーマンスを生体験できるのです。
 かつて「ヘヴィメタル」と言えば英国の専売特許でした。ほんの数年で米国バンドにお株を奪われてしまうわけですが、1984年春の「METALLICA上陸」こそ、そのターニング・ポイントだったのかも知れません。MOTLEY CRUEに先駆けること4ヶ月前に実現したMETALLICA初渡英の現場。どうぞ、本作で極上体験してください。
 
★「1984年4月8日マーキー・クラブ」公演の強力オーディエンス録音。苛烈にしてクリアな名録音。狭いクラブの密室感が美味しく、爆音・轟音にならないよう気を配って録音されてもいる。アグレッシヴな出音にも関わらず綺麗に分離したセパレート感が素晴らしく、輪郭もくっきりとしたリフが轟きつつ、同時にゴリゴリとしたベースや舞い狂うリードも1音1音が鮮やかに聴き取れる。メタルの故郷イギリスに初上陸した歴史的現場を極上体験できる文化遺産アルバムです。

1. The Ecstasy Of Gold
2. Hit The Lights
3. Four Horsemen
4. Phantom Lord
5. No Remorse
6. Creeping Death
7. Ride The Lightning
8. Call Of Ktulu
9. Seek & Destroy
10. Anesthesia(Pulling Teeth)
11. Whiplash
12. Metal Militia

James Hetfield - Guitar, Vocals
Lars Ulrich - Drums
Cliff Burton – Bass
Kirk Hammett - Guitar