ERIC CLAPTON - BUDOKAN 1974 1ST NIGHT(2CD) [Tricone 201/202]

ERIC CLAPTON - BUDOKAN 1974 1ST NIGHT(2CD) [Tricone 201/202]

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商品詳細

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Live at Budokan, Tokyo, Japan 31st October 1974 PERFECT SOUND(New Source)

【初来日初日公演の未公開ニューマスターが48年の時を経て発掘!】

 このたび、当店はエリック・クラプトンの初来日初日、1974年10月31日の日本武道館公演のオーディエンスソース・ニューマスターを独自に入手致しました!当時のモノラルカセットテープ録音ですが、保管状態が非常に良く、ピッチも正常でした。聴いてみましたところ、非常に音場が豊かで、音(位相)に拡がりもあり、クリアで聴きやすい音質でした。そして完全収録です。当店もこの日の音源は過去に「THE FIRST SHOW IN JAPAN(2CD)」を始め、複数タイトルをリリースし、市場にはその他のタイトルも存在しておりますが、そのいずれとも異なる正真正銘の初登場ディフマスターでした。但し、当時テープを節約しようとしたためか、曲間で録音を停止していた部分があるのと、恐らくテープチェンジに当たったGet Readyの終盤が切れていたりしていましたが、表記のようにそこは当店の既発盤で補填し、当日のリアリティを完璧に再現しています。その補填部分に切り替わるパートを聴いていただくと、位相の幅がやや狭く、高音に寄った少し痩せたサウンドに聞こえます。既発盤も優秀な録音でしたが、つまり逆に考えますと、このたびのニューマスターは低音域も捉えた、よりバランスの良いストレートで音場豊かなサウンドであることがお判りいただけるかと思います。録音者のマスターカセットからダイレクトにCD化した、本邦初登場のファーストジェネレーションマスターのクオリティをどうぞお確かめください。・・・この時から48年、です。当時クラプトンは29歳。初めて日本にやって来たスーパースター。それを待ち受ける当時の熱いロックファンの人たち。その興奮度とそれを楽しみながら進行するステージの様子。ここに当日の武道館のムードが克明に捉えられています。この日からクラプトンと日本との熱い関係が始まった歴史的な日であり、日本のロックファンにとっての記念日ともなった日です。本邦初登場のマスターを収めた本盤は、この日の新たな定番の登場と言ってもいいでしょう。

【期待を込めて組まれた日本公演の真実】
 1974年。クラプトンはこの年から遡ること3年間、ドラッグ中毒で音楽シーンからリタイアし、一時は再起不能とも報道されていた状況に陥っていましたが、突如カムバックを果たしました。73年に唯一スポット的に行なわれた「レインボー・コンサート」で見せた長髪もばっさりカットし、やや日焼けした健康そうなルックスでシーンに戻ってきたのです。クラプトンの活動再開に世界中が沸き立ちました。ニューアルバムのレコーディングとリリースを受けて、この商機を見逃すまいとマネージメントサイドが早々と組んだ全米スタジアムツアーでの様子が大々的に報じられる中、信じられないことに、日本公演が実現したのでした。一大マーケット、アメリカの次のツアー地が日本!クラプトン側にまだ見ぬ極東の地への期待と憧れがあったようです。クラプトンは若い頃から日本の時代劇、黒澤明映画の大ファンであり、クリーム時代には好きな俳優として、三船敏郎を挙げていたほどの日本通でした。その地をようやく踏める。クラプトンの思いはいかほどだったでしょうか。
 ここで3年振りのシーンカムバックとなった記念すべき74年のクラプトンの活動を振り返っておきましょう。
・2月:ザ・フーの映画『TOMMY』に伝道師役で出演。そのシーンの撮影とサントラのレコーディングに臨む
・4月10日:ロンドン、ソーホー地区にあるチャイニーズ・レストランにて、カムバック宣言パーティを催す
・4月13日〜5月:マイアミにて「461 OCEAN BOULEVARD」のレコーディングを行なう
・6月20日〜8月4日:北欧でのウォームアップコンサートを経て、全米スタジアムツアーを敢行
・8月5日:マイアミ、クライテリア・スタジオにてフレディ・キングとレコーディング。この時の録音は、翌年、キングのアルバム「BURGLER」に収録され、リリースされた
<<この日、「461 OCEAN BOULEVARD」がリリースされる>>
・8月〜9月:ジャマイカにて「THERE'S ONE IN EVERY CROWD」のレコーディング
・9月28日〜10月6日:短期北米ツアー
・10月31日:初来日。日本武道館公演 ←★本作★
 〜11月6日:ジャパン・ツアー
・11月26日〜12月5日:ヨーロッパ・ツアー

 これをご覧いただくと、カムバックすると決意したこの年は年初からザ・フーの映画に友情出演するなど、精力的な活動を開始しています。病み上がりにもかかわらずいきなり長期アメリカン・ツアー、そして次作のレコーディング、まるでリタイアしていた3年間を取り返すかのように休む間もなく活動していたことが分かります。そしてその間に日本公演が実現したのです。異様に盛り上がる開演前の武道館。そのムードも本作には捉えられています。この日本公演は、東京と大阪で計5公演が行なわれたのですが、当時のプレスを始めとするライブ評は、取材陣、記者が大挙駆けつけたこの初日のステージを対象としたもので、「クラプトンはあまりギターを弾かず、ジョージ・テリーに任せていて、期待はずれだった」というもので、長年に亘り、さもこれが初来日公演全てに対する評価であるかのような定説になってきました。しかし本作を聴いていただくと、それが明らかな誤りであったことがお判りいただけるでしょう。クラプトンは立派に「弾いていました」。当時の誰もが目にして驚いた、1957年製ギブソン・エクスプローラのテールカットボディから、朗々と響き渡る素晴らしいプレイを聴かせたのです。

【定説を覆すクラプトンの真の姿がここに!当日の日本武道館にタイムスリップ!】
 しかしなぜ、そんな評価が根付いてしまったのか?これはあくまで推察の域を出ませんが、多分に「想像していたイメージと現実とのギャップが引き起こした事実誤認」のような気がします。その要因は何かと申しますと、(1)クラプトンが酒に酔っていたこと。まずステージに登場しての奇声一発。会場は盛り上がりますが、これを聴いただけでもクラプトンが全米ツアー時と同様、酒に酔っていたことが判ります。酔っ払ってプレイするとは日本のファンを舐めている、という意識が取材陣にまず芽生えたのではなかったか。(2)1曲目からギターの神様らしい弾き捲りプレイが聴けると思っていた期待が裏切られたこと。オープニングから3曲、クラプトンはマーティンD-45を抱え、コードストロークで楽曲を披露しました。しかも、その日のお客の心を掴む上では非常に重要なオープニングナンバーに、恐らくチャップリンの映画ファンしか知らなかったであろうSmileという、クラプトンが公式には録音・発表していない曲を持ってきたのです。完全な肩透かしだったと言ってもいいでしょう。これら3曲でのギターソロは、エレクトリックでセカンドギタリストのジョージ・テリーが担当しました。そしてエレクトリックに持ち替えたクラプトンが一発目にプレイしたのがTell The Truth。ここではクラプトンはワウペダルを踏み、雄大なソロを決めたのですが、曲全編でフィーチャーされたテリーのスライドギターの印象の方が強かった。序盤だけで、「何だ全然ソロを弾かないじゃないか」というイメージが出来上がってしまったかもしれません。(3)日本で初めて披露した未発表の新曲が地味で印象に残らなかったこと。翌年リリースされた「THERE'S ONE IN EVERY CROWD」に収録されることになる新曲3曲を披露したのですが、いずれも地味なナンバーであったため、強烈な印象を残すには至らず、見過ごされてしまった可能性があります(Singin' The Bluesではちゃんとソロもとっていたのですが)。(4)この年、1月に先に初来日を果たしていた白人ブルースギタリスト、ロリー・ギャラガーが、弾き捲るエネルギッシュなステージを披露していたことが記者たちの印象に残っていたこと。そのため、同系のギタリストであるクラプトンへの過度な(お門違いな)期待を抱いていた可能性もあります。(5)Laylaでの会場の大混乱により、驚いた記者の記憶が跳んでしまった可能性。地味なナンバーが続いた後半、突然披露されたのが、オーディエンスのほとんどが熱望していた名曲Laylaでした。恐らく周囲のオーディエンスが全員立ち上がったためでしょう、本盤でもLaylaは若干音が混沌としています。あまりのオーディエンスの興奮ぶりと狂乱ぶりに記者たちも驚いたのではないでしょうか。その印象が強烈過ぎて、それまでの細かなチェック点がすっ跳んでしまったかもしれません。
 以上のようなことから、この誤った定説が生まれたような気がします。しかし、本作でBadgeを聴いてください。Have You Ever Loved A Womanを聴いてください。前者におけるファーストソロ前半でのフレージングは、まさしくスローハンド奏法そのものの切れ味です。そしてセカンドソロは最初はジョージ・テリーに委ねつつも、途中からクラプトンが切り込んできての白熱のツインリードになります。二人のプレイはこの高音質により聴き分け可能です。そして後者は、非の打ち所のないボーカルとギタープレイです。こんなプレイをしていたのに、「あまり弾かなかった」はないでしょう。さらに新曲だったSingin' The Bluesでもなかなかアグレッシヴなソロを決めています。I Shot The Sheriffの後奏もクラプトンらしいプレイですし、Laylaにおいてもジョージ・テリーとのツインリードが炸裂しています。地味なナンバーもあり、ソロを弾いていないナンバーも確かにありますが、それはバンド・アンサンブルを重視し、楽曲の完成度を高めた結果であり、それも含めて彼は、これぞクラプトン、という真価を発揮したのです。アンコールのBlues Powerでは、曲中で何度もブレイクして、バンドが呼吸をぴったり合わせるシーンがあります。もちろんこれはアドリブだったでしょう。そんな展開にも自在に対応できるだけのポテンシャルが、このバンドには備わっていたということです。曲中ではバンドメンバーの紹介をクラプトンが行っており、メンバーのファーストネームだけで次々紹介していくのも、メンバーとの仲の良さを窺わせます。最後にはマーシーが「エリック!」と返して場内は大盛り上がりです。酔っ払っていようと、地味なナンバーがあろうとも、クラプトンの初来日初日公演は素晴らしいものだったと言えます。それを是非本邦初公開のニューマスターを収録した本作でご確認ください。どうぞお早目のオーダーをよろしくお願い致します。


Disc 1 (62:45)
1. Intro
2. Smile
3. Let It Grow
4. Better Make It Through Today
5. Tell The Truth
6. Badge
7. Singing The Blues
8. Have You Ever Loved A Woman
9. I Shot The Sheriff

Disc 2 (45:50)
1. Little Rachel
2. Willie And The Hand Jive
3. Get Ready
4. Layla
5. Blues Power

Eric Clapton - guitar / vocals
George Terry - guitar / vocals
Dick Sims - keyboards
Carl Radle - bass
Jamie Oldaker - drums
Ivonne Elliman - vocals
Marcy Levy - vocals / harmonica