BOB DYLAN - PARIS 1978 FINAL NIGHT(2CD) [ZION-209]

BOB DYLAN - PARIS 1978 FINAL NIGHT(2CD) [ZION-209]

販売価格: 3,800(税込)

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商品詳細

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Pavillon de Paris, Paris, France 8th July 1978 TRULY PERFECT SOUND

 ボブ・ディラン1978年のワールド・ツアーから久々のリリースは1978年のパリ。ある程度ディランの音源をコレクトされているマニアの方々なら78年パリと言えば「BORDER BENEATH THE SUN」の7月6日を思い起こされる方が多いのではないでしょうか。ローリング・ストーンズの76年、ピンク・フロイドの77年それぞれのパリ公演を録音したのと同一テーパーによる音源…とくれば、その並外れたクオリティの高さにも合点がいくというもの。何よりクリアネスが抜きんでている上、なおかつ音像のオンな度合いも素晴らしい。マイク・ミラードに匹敵すると言っても過言ではないクオリティの高さは70年代後半のヨーロッパ・テーパーの中においては随一。
 このテーパーはディラン78年パリ公演のすべてを録音してくれており、トレーダー間にも古くから極上音源群として広まっていた。中でも先の6日、さらに3日と4日がこれまでアイテムとしてリリースされています。もっとも有名な6日は古典といえ、他の二日に関してもリリースから早10年以上が経過しました。つまり未だにリリースされずじまいなのが5日と最終日の8日。それぞれに極めて素晴らしい音質のステレオ・オーディエンス録音が流通しているにもかかわらず、それでもアイテムがリリースされないのは何故なのか。むしろ先に挙げた日以外のパリ音源をいい加減CD化してもらえないだろうか…これは世界中のマニア共通の願いだったと言っても過言ではありません。

 そんなマニア長年の思いが2021年の最後に叶います。今回ようやくプレスCD化が実現するのはパリ最終日の7月8日。ここまで繰り返してきたように音質は極上。鮮度も異様なほどの高さで、1978年のものだとは信じがたいほど。その上で音像が近いものだから、オープニングの「My Back Pages」インストバージョンが始まっただけでもゾクゾクさせてくれるというもの。
 これほどまでのクオリティを誇る音源が何故リリースされてこなかったのかと言えば、休憩を挟んだライブ中盤以降に生じていた現象が原因なのでしょう。まず中盤以降から右チャンネルでヒスノイズが生じており、これが静かな演奏だとかなり目立ってしまう。それに加えて「Senor (Tales Of Yankee Power)」の2分台後半において突如ピッチが上昇してしまう。そして何より曲間のカットが多いという問題が過去のレーベルにリリースを拒ませていた最大の要因かと思われます。
 ところがどっこい今は2021年。それらの問題など、テクノロジーの進化によって簡単にアジャスト出来てしまう。まずヒスノイズのレベルが一気に抑えられて格段に落ち着きました。もちろんこれを消し去ってしまうと演奏の余韻にまで影響を及ぼしてしまうので、完全になくなった訳ではない。しかし元の音源と比べるとヒスのレベルが一気に下がってくれたアッパー感。特にライブ中盤以降はバラード調の静かなアレンジな曲が続くので、なおさらヒスが抑えられた成果は大きい。
 それ以上に厄介で、以前なら非常に難しかった「Senor」の問題もきっちりアジャスト。何も知らないで聞くと元から安定していたのだろうと錯覚されるのでは。そして曲間カットに関しては音質の違和感こそいかんともしがたいものの、カットによって生じた空白はすべてクロスフェイドにて解消。また「Masters Of War」に至っては演奏開始直前のウォームアップ音と演奏開始後の間でカットが生じた挙句、ピッチが微妙に狂うという問題を含んでいたのですが、そこに関してもぬかりなくアジャスト。トータルで音質と演奏の良さに身を委ねられる極上音源へと生まれ変わりました。

 長期に渡った78年ツアーの中にあって、ディランが当初目指していた「ロックするエンターテイナー」的なサウンドが頂点を迎えたのがこの時期ではないでしょうか。大所帯バンド始動の記録だったオフィシャル「武道館」から四か月が経過、バンドがどの曲ものびのびと演奏させられるようになった上で、ディランもまたのびのびと歌えている。そのエンターテイナー的コンセプトによってバラード調の歌いあげ系アレンジが大量投入されたのが78年ライブサウンドの大きな特徴。
 よって盛り上がるときは大いに熱狂しつつ、それでいて静かな曲ではちゃんと聞き込むパリの観客の前での演奏が当初の78年サウンドの真価を発揮することになったのでしょう。そもそもヨーロッパ・ツアー自体が当初のエンターテイナー・コンセプトに打ってつけといえ、パリの二週間前にアールズ・コートでの熱演を捉えた名盤「EARLS COURT 1978」でもロンドンの観客を前に熱唱するディランの姿が捉えられていました。

 6月のアールズ・コートの段階ではリリース前だったアルバム「STREET LEGAL」からの新曲は「Baby Stop Crying」と「Senor」だけでしたが、アルバム発売まで二週間を切ったパリからはまず「True Love Tends To Forget」が投入され、7月5日にはアルバムの象徴とも言うべき「Changing Of The Guards」が遂にステージ・デビュー。よって8日のアンコールで披露されている同曲はライブ披露三回目のテイクとなるのですが、凄まじい勢いの演奏と、エンジン全開で歌いまくるディランが最高のライブバージョン。後のアメリカのようなハードで攻撃的な演奏も魅力的ですが、エンターテイナー的な余裕を漂わせた初期のライブバージョンの勢いは格別。
 それ以上に魅力なのがエンターテイナーの本領発揮とも言うべきスロー・バラードなアレンジが施された名曲の数々。「Blowin’ In The Wind」、「I Want You」そして「Just Like A Woman」といった曲をじっくり歌い上げるディランの姿こそ78年ツアーの真骨頂。それだけに、これらのバラード・アレンジがたっぷり披露されるライブ後半は丁寧なレストアを必要とした訳です。先に挙げた問題の数々を解決させただけでなく、随所で散見されたノイズなどもすべて削除。マニアの間で従来から音質と演奏に定評のあったパリ公演の最終日が遂に限定プレスCDに相応しい形にてリリース!



Disc 1 (74:46)
1. My Back Pages (Instrumental)
2. She's Love Crazy
3. Baby Stop Crying
4. Mr. Tambourine Man
5. Shelter From The Storm
6. Love Minus Zero/No Limit
7. Tangled Up In Blue
8. Ballad Of A Thin Man
9. Maggie's Farm
10. I Don't Believe You (She Acts Like We Never Have Met)
11. Like A Rolling Stone
12. I Shall Be Released
13. Going, Going, Gone / Interval
14. Rainy Day Women # 12 & 35 (Instrumental)
15. True Love Tends To Forget
16. Gates Of Eden

Disc 2 (73:15)
1. The Man In Me
2. One More Cup Of Coffee (Valley Below)
3. Blowin' In The Wind
4. I Want You
5. Senor (Tales Of Yankee Power)
6. Masters Of War
7. Just Like A Woman
8. To Ramona
9. All Along The Watchtower
10. All I Really Want To Do
11. Band Introduction
12. It's Alright, Ma (I'm Only Bleeding)
13. Forever Young
14. Changing Of The Guards
15. The Times They Are A-Changin'

Bob Dylan - vocals, guitar
Billy Cross - guitar
Alan Pasqua - keyboards
Steven Soles - guitar, backing vocals
David Mansfield - violin, mandolin
Steve Douglas - horns
Jerry Scheff - bass
Bobbye Hall - percussion
Ian Wallace - drums
Helena Springs - backing vocals
Jo Ann Harris - backing vocals 
Carolyn Dennis - backing vocals