BLACK SABBATH - COMPLETE GLENN HUGHES LIVES VOL.3(6CDR) [Shades 292]
BLACK SABBATH - COMPLETE GLENN HUGHES LIVES VOL.3(6CDR)
[Shades 292]
販売価格: 3,500円(税込)
商品詳細
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★ギフト・タイトル(一部レーベル限定)の対象品です。
3RD GIG: 24th March Meadowlands Arena, East Rutherford(92分)TRULY AMAZING SOUND
4TH GIG: 25th March Providence Civic Center(85分)TRULY AMAZING SOUND
5TH GIG: 26th March Worcester's Centrum Centre(75分)TRULY AMAZING SOUND
TOUR REHEARSALS : 14th March Pacific Amphitheater, West Hollywood(47分)TRULY AMAZING SOUND
トニー・アイオミとグレン・ヒューズがコラボした'86年のBLACK SABBATHにおいて、最大・最強のタイトルがここに完成しました!グレンSABBATHは、ライブの全5公演分にツアーリハーサル1回を加えた計6本が現存していますが、そのうち3公演目から最終5公演目、そしてツアーリハーサルと、計4本の音源を1つのタイトルに網羅した、まさに驚天動地のサプライズ・タイトルです!グレンSABBATHをコンプリートする今回の特別企画は、同時リリースされるプレスCDタイトル「FIRST & BEST」が大きなランドマークとなっていますが、本当に注目すべきアイテムは文句なしに本作であると断言いたします!6枚組合計で約300分に及ぶ長大なボリュームはまさに百科事典級の重みがあり、'80年代のBLACK SABBATHを、そしてグレン ヒューズを愛するいかなるファンをも圧倒せずにはおきません!
限定30セットリリースの本作と「FIRST & BEST」(Vol.1)及び付属DVD「GLENN'S 2ND GIG」(Vol.2)を併せると「COMPLETE GLENN HUGHES LIVES」シリーズが完成します。ファンにとってこの機会はまさに千載一遇、是が非でも見逃せない唯一無二の機会です!コレクターの皆様には絶対にお見逃しのないようお願いいたします!!
「SEVENTH STAR」リリース後、SABBATHは'86年3月21日のクリーヴランド公演から全米ツアーをスタートしました。しかし、フロントを務めたグレンのコンディションは決して万全とはいえず、アイオミも当時の彼をステージに上げるまでは苦労の連続だったようです。そのため2公演目のミシガン州デトロイト公演の終了後、アイオミはグレンに対し正式に解雇の旨を通達しました。バンド活動のためとは言え、才能豊かなミュージシャンであり、また友人でもあるグレンを見限るのは、アイオミにとっても断腸の思いだった事でしょう。バンドは急いで後任シンガーを探し、ベースのデイヴ・スピッツが推挙したレイ・ギランが採用となりますが、そのレイが準備をしてステージに上がれるまでの3公演についてはグレンが引き続き歌う事となりました。本作に収められた3月24日〜26日は、その3日間なのです。
Disc1〜2は3公演目のライブである'86年3月24日ニュージャージー州イースト・ルーザーフォード公演を収録しています。この日の音源は海外を中心とするトレーダー間では以前から知られていましたが、コレクターズ・アイテムとしては今回が初登場! ステージから遠めの録音ながら高音から低音までバランスよく含んだ音像は迫力があります。テーパーが機材を隠しているためか、所々で音像が不安定になるものの、全体的には'80年代中葉のメタリックなライヴサウンドを体験する上でまたとないサンプルと言えそうです。グレンのコンディションはこの辺りからごまかしがきき難くなったのか、ヴォーカル的には粗さが目立つようになります。しかし、アイオミを中心としてバッキング陣はステージにも馴染んで、プロらしい一糸乱れぬ演奏を聴かせてくれます。またグレンの歌う「Danger Zone」はこの日が最後。貴重なテイクです。ロニー時代の歌では声域が合わないなど、パフォーマンスだけでなくコンディションの悪さもはっきり感じさせるグレンではありますが、オジー時代の楽曲はまだ歌いやすいようで、「War Pigs」ではヘヴィな歌い回しで実力の一端を垣間見せてくれます(「Children Of The Sea」やこの「War Pigs」では爆竹が炸裂するような音も聞こえます)。またオジー時代の曲と同じく中低音が活かされる「Heart Like A Wheel」においては、グレンもアルバムテイクに近いパフォーマンスを実現できています。「Children Of The Grave」中盤では一部カットが見られるものの、同曲におけるグレンのシャウトは強烈で、ここは聴き所の1つと言えそうです。この日はアンコールがなく「Heaven And Hell」をもってショウが終了します。グレンはここでもやはり声域が合わないのか、自分のカラーを持ち込もうとしているのか、この曲のメロディにファルセットを多用しており、かえって歌のパワーを削ぐ結果になっています。しかし、前任者であるイアン・ギランもこの曲や「Neon Knights」といったロニーの曲は苦戦していました。DEEP PURPLEを代表する二人のシンガーが揃って実力を発揮しきれないという所から、逆にロニーの凄さが伝わります。
Disc3〜4に収められたのはツアーの4公演目、3月25日に行われたロードアイランド州プロヴィデンス公演の模様です。3日目(Disc1〜2)と同様、本音源も今回が初めてのアイテム化で、長らくこの日の音源を聴きたかったというマニアも多いはずです。会場の空気までワイドに捉えた音像は本作に収録された3公演中でもトップクラスです。天井が割れんばかりの歓声からも、ファンがアイオミとグレンが共演するバンドに寄せている期待の高さが伝わります。グレンは前日よりも多少は調子が戻ったようで、オープニングの「The Mob Rules」から声が出ています。しかし、声域が合わない「Children Of The Sea」では粗いパフォーマンスに終始し、アイオミの揺るがない鉄壁のギターソロと対照的なコントラストを描いてしまっています。「Sympton Of The Universe」から「Sweet Leaf」を経て「Zero The Hero」へ流れるメドレーは、メタリックな音像が曲に映え、本音源の聴き所となっています。メドレーの最後に位置する「Seventh Star」ではグレンのシャウトが強烈に決まり、聴き手を驚かせる事でしょう。「Black Sabbath」はライヴ後半の大きな聴き所です。グレンの抱えた苦しみがストレートに曲へ反映されたためか、ここでの陰鬱さと狂気の爆発は歴代シンガー中でも際立ってリアルな色彩を帯びています。中盤の「魔王の笑い声」と空間を引き裂くような叫び声は、この時のグレンでなければ再現など不可能ではないでしょうか? 結果としてこの日がグレンSABBATH最後の演奏となった「Neon Knights」「Paranoid」と共に、ライブを印象付ける重要なテイクとなっています(ここでの「Paranoid」はまるで当時のグレンをそのまま歌にしたようで、聴いていると複雑な感情を禁じえなくなります)。
次なるDisc5にはグレンにとって最終日となった5公演目3月26日のマサチューセッツ州ウースター公演をパッキングしています。この日の模様はかつてLangleyレーベルから「THE DECISION IN MASSACHUSETTS」のDisc1としてリリースされていましたが、この特別企画の実施に当たってマスターテープから再度音を拾い直し、テープに収められていた約76分間をフルリマスターの上で収録しています。テープの保存状態が良かったため非常に鮮度に優れているのが本音源の特徴で、このラインナップにとって最後となる演奏をリアルな音で再現しています。グレンは相変わらず調子が悪いようですが、この最終日は「肩の荷が下りた」のか、それとも最後だから思い切りやろうとしたのか、冒頭の「The Mob Rules」からショウの全編でこれまでの4公演を上回るハイテンションな歌と強烈なシャウトを聴かせています。反面、初日や2日目では繊細なトーンも表現していた「Children Of The Sea」ではそのシャウト任せの歌が曲想と相容れず、ヒステリックさが目立つ結果になっています。しかし、その投げやり気味なヴォーカルが「Sweet Leaf」や「Black Sabbath」「Children Of The Grave」といったオジー時代の楽曲では、むしろ際どい危うさとなって歌詞や曲の世界観にマッチしているから不思議です。
この日一番の大活躍はコーラスとキーボードを担当するジェフ・ニコルズです。上で触れた「Sweet Leaf」の他、「Seventh Star」や「No Stranger To Love」でもバンドサウンドを支えるしっかりとした仕事を見せ、アイオミが長年寄せてきた信頼に応えています。特に「Heaven And Hell」ではグレン以上に的確な歌を聴かせているくらいで、図らずも彼の「歌の巧さ」まで判ってしまいます。
3月26日のウースター公演の終了をもって、SABBATHのシンガーはグレンからレイ・ギランへと交代、SABBATHストーリーはレイの初日「NO STRANGER TO LIVE: FIRST GIG WITH RAY(Shades260)」へと続いていくことになります。アルバムで歴史的な名パフォーマンスを残したグレンにとっては誠に寂しい去り際ですが、当時深刻を極めていたアルコール禍などの個人的問題を考えると、この時点での別離はグレンとアイオミ双方にとっても止むを得なかったのでしょう。しかし、ファンにとってはどれもがオンリーワンの記念すべきライブです。“The Voice Of Rock”と“メタル界のゴッドファーザー”が歴史に刻んだ、25年前の奇跡的な共演の数々なのです。
そしてラストのボーナス・ディスクには、3月14日にハリウッドで行われたツアーに先立つ最終リハーサルの模様を、極上のオーディエンス録音で収録しています。この音源は15年近く前に「TURN TO GLENN」として登場しており、ベテランのコレクターには懐かしい音源です。今回はもちろん単なる再収録ではなく、既発で目立っていたテープスピードを正しく調整し、音の抜けも過度な低音を絞って高音部中心に適切な補正する事で、既発では味わえなかった見通しを確保しています。実際のショウと同じく「Supertzar」から始まるランスルーは本番さながらの空気を漂わせており、ツアー開始を目前とした緊張感がありありと浮かぶようです。まさしくこの重厚な企画の掉尾を飾るに相応しい貴重な一本といえるでしょう。観客を前にしてのライブではないので、曲間はMC等もなく淡々と進行していきます。しかし、演奏そのものは本番を見据えた熱の入りようで、楽曲が明瞭に掴めるクリアな演奏の輪郭と共に、リハーサルとは思えないほどの娯楽性も備えています。録音もステージから非常に近い場所で行われたようで、メンバーのプレイはどれも優れた分離感を有しており、特に「Children Of The Sea」や「War Pigs」ではデイヴ・スピッツのベースラインまではっきりと聴き分けられます。 またエリック・シンガーのドラムソロ入りの「Turn To Stone」は、このラインナップのベストテイクではないかと思えるほど、各人のプレイは気合がこもっています。残念ながらテープは「No Stranger To Love」で終了してしまいますが、この47分間の録音はツアーに先立つ重要なドキュメントとして、単なるボーナス以上の価値があると言えるでしょう。
グレンSABBATHは活動期間こそ短かったとはいえ、1つの時代をコンプリートするのは「ファンの夢」。本作はSABBATH・グレンのファンだけでなくDEEP PURPLEファンにとっても、およそ見逃す事を許されない一大巨編でしょう!どうぞこのチャンスに、あなたのお手元で貴重な一時代をコレクションしてください! この閉ざされた歴史・封印された真実を解き放つのは、熱心なファンである皆さんの特権です!!アイオミとグレンは2010年7月24日のHigh Voltage Festivalにおいて24年ぶりのライブ共演を果たしました(今週のギフトタイトル「A Tribute to Ronnie James Dio」です)。しかし、それはHEAVEN AND HELLとしてのロニー追悼公演であり、両者の正式なコンビネーションと言うわけではありませんでした。今後彼らが再び、お互いが満足のいく状態で共演する事を祈って、本特別企画の締めくくりとしたいと思います。
3RD GIG: 24th March Meadowlands Arena, East Rutherford
Disc 1
1. Supertzar 2. The Mob Rules 3. Children Of The Sea 4. Danger Zone 5. War Pigs
6. Heart Like A Wheel 7. Symptom Of The Universe 8. Sweet Leaf 9. Zero the Hero
10. Sphinx (The Guardian) 11. Seventh Star 12. Children Of The Grave
Disc 2
1. No Stranger To Love 2. Black Sabbath 3. Turn To Stone 4. Drum Solo/Turn To Stone (Reprise)
5. Neon Knights 6. Heaven And Hell 7. Guitar Solo
8. Sabbath Bloody Sabbath/Heaven And Hell(Reprise)
4TH GIG: 25th March Providence Civic Center
Disc 3
1. Supertzar 2. The Mob Rules 3. Children Of The Sea 4. War Pigs 5. Heart Like A Wheel
6. Symptom Of The Universe 7. Sweet Leaf 8. Zero The Hero 9. Sphinx (The Guardian)
10. Seventh Star 11. Children Of The Grave
Disc 4
1. No Stranger To Love 2. Turn To Stone 3. Drum Solo/Turn To Stone(Reprise)
4. Black Sabbath 5. Neon Knights 6. Heaven And Hell 7. Guitar Solo
8. Sabbath Bloody Sabbath/Heaven And Hell(Reprise) 9. Paranoid
Disc 5
5TH GIG: 26th March Worcester's Centrum Centre
1. Supertzar 2. The Mob Rules 3. Children Of The Sea 4. War Pigs 5. Heart Like A Wheel
6. Symptom Of The Universe 7. Sweet Leaf 8. Zero The Hero 9. Sphinx (The Guardian)
10. Seventh Star 11. Children Of The Grave 12. No Stranger To Love 13. Turn To Stone
14. Drum Solo 15. Black Sabbath 16. Heaven And Hell 17. Guitar Solo
18. Sabbath Bloody Sabbath/Heaven And Hell(Reprise)
Bonus Disc
TOUR REHEARSALS : Pacific Amphitheater, West Hollywood 14th March 1986
1. Supertzar 2. The Mob Rules 3. Children Of The Sea 4. Danger Zone 5. War Pigs
6. Symptom Of The Universe 7. Sweet Leaf 8. Zero The Hero 9. Sphinx (The Guardian)
10. Seventh Star 11. Turn To Stone 12. No Stranger To Love
Tony Iommi - Guitars Glenn Hughes - Vocals Dave Spitz - Bass Eric Singer - Drums
Geoff Nicholls - Keyboards
★ギフト・タイトル(一部レーベル限定)の対象品です。
3RD GIG: 24th March Meadowlands Arena, East Rutherford(92分)TRULY AMAZING SOUND
4TH GIG: 25th March Providence Civic Center(85分)TRULY AMAZING SOUND
5TH GIG: 26th March Worcester's Centrum Centre(75分)TRULY AMAZING SOUND
TOUR REHEARSALS : 14th March Pacific Amphitheater, West Hollywood(47分)TRULY AMAZING SOUND
トニー・アイオミとグレン・ヒューズがコラボした'86年のBLACK SABBATHにおいて、最大・最強のタイトルがここに完成しました!グレンSABBATHは、ライブの全5公演分にツアーリハーサル1回を加えた計6本が現存していますが、そのうち3公演目から最終5公演目、そしてツアーリハーサルと、計4本の音源を1つのタイトルに網羅した、まさに驚天動地のサプライズ・タイトルです!グレンSABBATHをコンプリートする今回の特別企画は、同時リリースされるプレスCDタイトル「FIRST & BEST」が大きなランドマークとなっていますが、本当に注目すべきアイテムは文句なしに本作であると断言いたします!6枚組合計で約300分に及ぶ長大なボリュームはまさに百科事典級の重みがあり、'80年代のBLACK SABBATHを、そしてグレン ヒューズを愛するいかなるファンをも圧倒せずにはおきません!
限定30セットリリースの本作と「FIRST & BEST」(Vol.1)及び付属DVD「GLENN'S 2ND GIG」(Vol.2)を併せると「COMPLETE GLENN HUGHES LIVES」シリーズが完成します。ファンにとってこの機会はまさに千載一遇、是が非でも見逃せない唯一無二の機会です!コレクターの皆様には絶対にお見逃しのないようお願いいたします!!
「SEVENTH STAR」リリース後、SABBATHは'86年3月21日のクリーヴランド公演から全米ツアーをスタートしました。しかし、フロントを務めたグレンのコンディションは決して万全とはいえず、アイオミも当時の彼をステージに上げるまでは苦労の連続だったようです。そのため2公演目のミシガン州デトロイト公演の終了後、アイオミはグレンに対し正式に解雇の旨を通達しました。バンド活動のためとは言え、才能豊かなミュージシャンであり、また友人でもあるグレンを見限るのは、アイオミにとっても断腸の思いだった事でしょう。バンドは急いで後任シンガーを探し、ベースのデイヴ・スピッツが推挙したレイ・ギランが採用となりますが、そのレイが準備をしてステージに上がれるまでの3公演についてはグレンが引き続き歌う事となりました。本作に収められた3月24日〜26日は、その3日間なのです。
Disc1〜2は3公演目のライブである'86年3月24日ニュージャージー州イースト・ルーザーフォード公演を収録しています。この日の音源は海外を中心とするトレーダー間では以前から知られていましたが、コレクターズ・アイテムとしては今回が初登場! ステージから遠めの録音ながら高音から低音までバランスよく含んだ音像は迫力があります。テーパーが機材を隠しているためか、所々で音像が不安定になるものの、全体的には'80年代中葉のメタリックなライヴサウンドを体験する上でまたとないサンプルと言えそうです。グレンのコンディションはこの辺りからごまかしがきき難くなったのか、ヴォーカル的には粗さが目立つようになります。しかし、アイオミを中心としてバッキング陣はステージにも馴染んで、プロらしい一糸乱れぬ演奏を聴かせてくれます。またグレンの歌う「Danger Zone」はこの日が最後。貴重なテイクです。ロニー時代の歌では声域が合わないなど、パフォーマンスだけでなくコンディションの悪さもはっきり感じさせるグレンではありますが、オジー時代の楽曲はまだ歌いやすいようで、「War Pigs」ではヘヴィな歌い回しで実力の一端を垣間見せてくれます(「Children Of The Sea」やこの「War Pigs」では爆竹が炸裂するような音も聞こえます)。またオジー時代の曲と同じく中低音が活かされる「Heart Like A Wheel」においては、グレンもアルバムテイクに近いパフォーマンスを実現できています。「Children Of The Grave」中盤では一部カットが見られるものの、同曲におけるグレンのシャウトは強烈で、ここは聴き所の1つと言えそうです。この日はアンコールがなく「Heaven And Hell」をもってショウが終了します。グレンはここでもやはり声域が合わないのか、自分のカラーを持ち込もうとしているのか、この曲のメロディにファルセットを多用しており、かえって歌のパワーを削ぐ結果になっています。しかし、前任者であるイアン・ギランもこの曲や「Neon Knights」といったロニーの曲は苦戦していました。DEEP PURPLEを代表する二人のシンガーが揃って実力を発揮しきれないという所から、逆にロニーの凄さが伝わります。
Disc3〜4に収められたのはツアーの4公演目、3月25日に行われたロードアイランド州プロヴィデンス公演の模様です。3日目(Disc1〜2)と同様、本音源も今回が初めてのアイテム化で、長らくこの日の音源を聴きたかったというマニアも多いはずです。会場の空気までワイドに捉えた音像は本作に収録された3公演中でもトップクラスです。天井が割れんばかりの歓声からも、ファンがアイオミとグレンが共演するバンドに寄せている期待の高さが伝わります。グレンは前日よりも多少は調子が戻ったようで、オープニングの「The Mob Rules」から声が出ています。しかし、声域が合わない「Children Of The Sea」では粗いパフォーマンスに終始し、アイオミの揺るがない鉄壁のギターソロと対照的なコントラストを描いてしまっています。「Sympton Of The Universe」から「Sweet Leaf」を経て「Zero The Hero」へ流れるメドレーは、メタリックな音像が曲に映え、本音源の聴き所となっています。メドレーの最後に位置する「Seventh Star」ではグレンのシャウトが強烈に決まり、聴き手を驚かせる事でしょう。「Black Sabbath」はライヴ後半の大きな聴き所です。グレンの抱えた苦しみがストレートに曲へ反映されたためか、ここでの陰鬱さと狂気の爆発は歴代シンガー中でも際立ってリアルな色彩を帯びています。中盤の「魔王の笑い声」と空間を引き裂くような叫び声は、この時のグレンでなければ再現など不可能ではないでしょうか? 結果としてこの日がグレンSABBATH最後の演奏となった「Neon Knights」「Paranoid」と共に、ライブを印象付ける重要なテイクとなっています(ここでの「Paranoid」はまるで当時のグレンをそのまま歌にしたようで、聴いていると複雑な感情を禁じえなくなります)。
次なるDisc5にはグレンにとって最終日となった5公演目3月26日のマサチューセッツ州ウースター公演をパッキングしています。この日の模様はかつてLangleyレーベルから「THE DECISION IN MASSACHUSETTS」のDisc1としてリリースされていましたが、この特別企画の実施に当たってマスターテープから再度音を拾い直し、テープに収められていた約76分間をフルリマスターの上で収録しています。テープの保存状態が良かったため非常に鮮度に優れているのが本音源の特徴で、このラインナップにとって最後となる演奏をリアルな音で再現しています。グレンは相変わらず調子が悪いようですが、この最終日は「肩の荷が下りた」のか、それとも最後だから思い切りやろうとしたのか、冒頭の「The Mob Rules」からショウの全編でこれまでの4公演を上回るハイテンションな歌と強烈なシャウトを聴かせています。反面、初日や2日目では繊細なトーンも表現していた「Children Of The Sea」ではそのシャウト任せの歌が曲想と相容れず、ヒステリックさが目立つ結果になっています。しかし、その投げやり気味なヴォーカルが「Sweet Leaf」や「Black Sabbath」「Children Of The Grave」といったオジー時代の楽曲では、むしろ際どい危うさとなって歌詞や曲の世界観にマッチしているから不思議です。
この日一番の大活躍はコーラスとキーボードを担当するジェフ・ニコルズです。上で触れた「Sweet Leaf」の他、「Seventh Star」や「No Stranger To Love」でもバンドサウンドを支えるしっかりとした仕事を見せ、アイオミが長年寄せてきた信頼に応えています。特に「Heaven And Hell」ではグレン以上に的確な歌を聴かせているくらいで、図らずも彼の「歌の巧さ」まで判ってしまいます。
3月26日のウースター公演の終了をもって、SABBATHのシンガーはグレンからレイ・ギランへと交代、SABBATHストーリーはレイの初日「NO STRANGER TO LIVE: FIRST GIG WITH RAY(Shades260)」へと続いていくことになります。アルバムで歴史的な名パフォーマンスを残したグレンにとっては誠に寂しい去り際ですが、当時深刻を極めていたアルコール禍などの個人的問題を考えると、この時点での別離はグレンとアイオミ双方にとっても止むを得なかったのでしょう。しかし、ファンにとってはどれもがオンリーワンの記念すべきライブです。“The Voice Of Rock”と“メタル界のゴッドファーザー”が歴史に刻んだ、25年前の奇跡的な共演の数々なのです。
そしてラストのボーナス・ディスクには、3月14日にハリウッドで行われたツアーに先立つ最終リハーサルの模様を、極上のオーディエンス録音で収録しています。この音源は15年近く前に「TURN TO GLENN」として登場しており、ベテランのコレクターには懐かしい音源です。今回はもちろん単なる再収録ではなく、既発で目立っていたテープスピードを正しく調整し、音の抜けも過度な低音を絞って高音部中心に適切な補正する事で、既発では味わえなかった見通しを確保しています。実際のショウと同じく「Supertzar」から始まるランスルーは本番さながらの空気を漂わせており、ツアー開始を目前とした緊張感がありありと浮かぶようです。まさしくこの重厚な企画の掉尾を飾るに相応しい貴重な一本といえるでしょう。観客を前にしてのライブではないので、曲間はMC等もなく淡々と進行していきます。しかし、演奏そのものは本番を見据えた熱の入りようで、楽曲が明瞭に掴めるクリアな演奏の輪郭と共に、リハーサルとは思えないほどの娯楽性も備えています。録音もステージから非常に近い場所で行われたようで、メンバーのプレイはどれも優れた分離感を有しており、特に「Children Of The Sea」や「War Pigs」ではデイヴ・スピッツのベースラインまではっきりと聴き分けられます。 またエリック・シンガーのドラムソロ入りの「Turn To Stone」は、このラインナップのベストテイクではないかと思えるほど、各人のプレイは気合がこもっています。残念ながらテープは「No Stranger To Love」で終了してしまいますが、この47分間の録音はツアーに先立つ重要なドキュメントとして、単なるボーナス以上の価値があると言えるでしょう。
グレンSABBATHは活動期間こそ短かったとはいえ、1つの時代をコンプリートするのは「ファンの夢」。本作はSABBATH・グレンのファンだけでなくDEEP PURPLEファンにとっても、およそ見逃す事を許されない一大巨編でしょう!どうぞこのチャンスに、あなたのお手元で貴重な一時代をコレクションしてください! この閉ざされた歴史・封印された真実を解き放つのは、熱心なファンである皆さんの特権です!!アイオミとグレンは2010年7月24日のHigh Voltage Festivalにおいて24年ぶりのライブ共演を果たしました(今週のギフトタイトル「A Tribute to Ronnie James Dio」です)。しかし、それはHEAVEN AND HELLとしてのロニー追悼公演であり、両者の正式なコンビネーションと言うわけではありませんでした。今後彼らが再び、お互いが満足のいく状態で共演する事を祈って、本特別企画の締めくくりとしたいと思います。
3RD GIG: 24th March Meadowlands Arena, East Rutherford
Disc 1
1. Supertzar 2. The Mob Rules 3. Children Of The Sea 4. Danger Zone 5. War Pigs
6. Heart Like A Wheel 7. Symptom Of The Universe 8. Sweet Leaf 9. Zero the Hero
10. Sphinx (The Guardian) 11. Seventh Star 12. Children Of The Grave
Disc 2
1. No Stranger To Love 2. Black Sabbath 3. Turn To Stone 4. Drum Solo/Turn To Stone (Reprise)
5. Neon Knights 6. Heaven And Hell 7. Guitar Solo
8. Sabbath Bloody Sabbath/Heaven And Hell(Reprise)
4TH GIG: 25th March Providence Civic Center
Disc 3
1. Supertzar 2. The Mob Rules 3. Children Of The Sea 4. War Pigs 5. Heart Like A Wheel
6. Symptom Of The Universe 7. Sweet Leaf 8. Zero The Hero 9. Sphinx (The Guardian)
10. Seventh Star 11. Children Of The Grave
Disc 4
1. No Stranger To Love 2. Turn To Stone 3. Drum Solo/Turn To Stone(Reprise)
4. Black Sabbath 5. Neon Knights 6. Heaven And Hell 7. Guitar Solo
8. Sabbath Bloody Sabbath/Heaven And Hell(Reprise) 9. Paranoid
Disc 5
5TH GIG: 26th March Worcester's Centrum Centre
1. Supertzar 2. The Mob Rules 3. Children Of The Sea 4. War Pigs 5. Heart Like A Wheel
6. Symptom Of The Universe 7. Sweet Leaf 8. Zero The Hero 9. Sphinx (The Guardian)
10. Seventh Star 11. Children Of The Grave 12. No Stranger To Love 13. Turn To Stone
14. Drum Solo 15. Black Sabbath 16. Heaven And Hell 17. Guitar Solo
18. Sabbath Bloody Sabbath/Heaven And Hell(Reprise)
Bonus Disc
TOUR REHEARSALS : Pacific Amphitheater, West Hollywood 14th March 1986
1. Supertzar 2. The Mob Rules 3. Children Of The Sea 4. Danger Zone 5. War Pigs
6. Symptom Of The Universe 7. Sweet Leaf 8. Zero The Hero 9. Sphinx (The Guardian)
10. Seventh Star 11. Turn To Stone 12. No Stranger To Love
Tony Iommi - Guitars Glenn Hughes - Vocals Dave Spitz - Bass Eric Singer - Drums
Geoff Nicholls - Keyboards