BOB DYLAN Feat. MICK TAYLOR - ROME 1984 1ST NIGHT(2CD) [ZION-112]

BOB DYLAN Feat. MICK TAYLOR - ROME 1984 1ST NIGHT(2CD) [ZION-112]

販売価格: 3,800(税込)

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商品詳細

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Roma Palaeur, Rome, Italy 19th June 1984 STEREO SBD

 今回1984年ヨーロッパ・ツアーのリハーサル音源をリリースしてみせたからには、やはりツアー本番も一緒にリリースしない訳にはいきません。しかもリハーサルがサウンドボード録音なのだから、ツアー本番もサウンドボード録音で聞きたいものですよね。これまでツアー前半の「BRUSSELS AFFAIR」、ツアーの中間地点で世紀の名演となったバルセロナ「THE BEST SHOW: BARCERONA 1984」をリリースしてきました。どちらもオーディエンス録音でありながら、音質と内容の両方が非常に高いクオリティを誇っていたことから、ベストセラーとなるだけでなく84年ツアーを再評価させるほどの反響を生み出してきました。
 そして今回は遂にステレオ・サウンドボード録音が登場。しかも収められたショーはブリュッセルとバルセロナの間という絶妙な時期。それが限定のプレスCDリリースにて今回リリースされる6月19日のローマ、パラエウル(現パラロットマティカ)のSBD音源。その日付にローマとなればピーンと来るマニアがいるはず。そう、過去のウォンテッド・マンが「OH THE STREETS OF ROME」で、さらにはシャムロックなるレーベルが「LIVE AT PALAEUR」でリリースしていたサウンドボード録音なのです。
 実は完全収録ながらもピッチの狂いが激しかった「OH THE STREETS〜」に対し、後発リリースの「LIVE AT PALAEUR」がローマSBDの決定盤だと称されていました。実際に現在もGuitars 101サイトにおいて「LIVE AT PALAEUR」アップロードされており、そこからダウンロードした挙句にCD-Rでリリースした粗製アイテムまで存在する現状。
 ところがどうでしょう、今回のリリースに当たって改めて聞いたシャムロック盤(以下、既発盤と称します)は意外なほどイコライズ感のある不自然な質感。実際にはイコライズというよりも、それがリリースされる際にパソコンを通して圧縮された音源を使用した結果だと推測されます。既発盤がリリースされた21世紀初頭の音源圧縮テクノロジーなど、現在とは比べ物にならないほど稚拙なものであったことが思い知らされる事実でしょう。また既発盤はディランの歌ではない、グレッグ・サットンが歌ったグラディス・ナイト&ザ・ピップスのカバー「I've Got To Use My Imagination」がカットされていたのです。
 しかし今回のリリースにおいてはピッチが正確でしかも音質が俄然ウォーミーでナチュラルな文字通りの上位マスターから収録。もしあなたが既発盤をお持ちであれば、是非とも聞き比べていただきたいと思います。何しろ今回のバージョンの方が俄然ナチュラルなのだから。またピッチが正確に近かった点も既発盤が高い評価を受けた要因でしたが、実はライブ後半からピッチの狂いが生じていたのです。その点においても今回は最後まで正確なピッチで聞かれるというのも大きなアドバンテージでしょう。

 元がマルチトラックを用いた録音ではなく、PAアウトのステレオ・サウンドボード録音であることから、歓声レベルの低さによる臨場感の希薄さは如何ともしがたいのですし、テイラーのギターが曲によっては音量レベルが上下してしまうもこの手の録音特有の癖であることは致し方ない。しかしながら今回の上位マスターの鮮度は素晴らしいものがあり、それでも十分にテイラーのプレイが燃え上がる様子が伝わってきます。
 そもそもこの日は名演バルセロナを一週間後に控え、バンドが上り調子である様子を捉えている点が最大の聞きどころ。リーダーたるディランが「Just Like A Woman」でエンジン全開となり、アコギを激しくかき鳴らしながら歌ってみせると、バンドも煽られて一気に激しい演奏が連発となるのです。前半の締めくくりとなる「INFIDELS」からの「I And I」と「License To Kill」の二連発など、これがライブ前半だというのに、早くもピークを迎えてしまったのではと思えるほど。その熱を冷ますかのようにサットンが歌う「I've Got To Use My Imagination」も彼なりにかなり頑張ってR&Bスタイルのシャウトを聞かせてくれており、それをリアルに感じられるサウンドボード録音にて再確認してもらいたいところかと。
 ディランの独壇場となる弾き語りパートはもはや安定の素晴らしさですが、バンドが戻ってからのライブ後半が相変わらずの好調ぶり。バランスがオフ気味な点が惜しまれますが、それでも「Masters Of War」ではテイラーのギターが炸裂。さらにストーンズちっくなラフでルーズなアレンジの「Every Grain Of Sand」では彼のギターの音もグッと押し出され、流麗なテイラー節がたっぷりと味わえます。こうした84年ツアーならではの演奏が後のオフィシャル「REAL LIVE」に収録されなかったことこそ、同ツアーの低評価へと結びついてしまったように思えてなりません。

 そしてアンコールの「The Times They Are A-Changin'」からは毎晩ディランの前に自身のステージを披露していたサンタナが登場して演奏に加わります。しかも今回はボーナストラックとして、翌日の同所におけるアンコール・パートのサウンドボード録音も収録(こちらの音質も素晴らしい!)。こちらは初登場音源というだけでなく、前日には演奏されていなかった「Leopard-Skin Pill-Box Hat」がサウンドボード録音で聞けてしまうのがポイント。19日のアンコールでは「I Shall Be Released」で派手に音を外してしまう場面がみられたサンタナですが、この曲はブルース調ということもあり、サンタナもここぞとばかりにキレまくったソロを披露。それだけでなく「The Times They〜」なども彼のプレイはこの日の方が明らかに冴えており、そんな聞き比べが出来てしまうのもクリアネスに長けたサウンドボード録音ならではのこと。84年ツアーSBDの定番だったローマ初日を久々にリリースしてみせただけには留まらず、当たり前のようにベスト・バージョンで収録してみせ、しかも初登場の20日SBDまでボーナス収録という充実の内容。フィナーレの「Blowin' In The WInd」はどちらの日も凄まじい盛り上がりです!これぞ決定版と呼ぶに相応しい!

Disc 1 (76:30)
1. Highway 61 Revisited 2. Jokerman 3. All Along The Watchtower 4. Just Like A Woman
5. Maggie's Farm 6. I And I 7. License To Kill
8. I've Got To Use My Imagination (sung by Greg Sutton) 9. A Hard Rain's A-Gonna Fall
10. Tangled Up In Blue 11. It's Alright, Ma (I'm Only Bleeding) 12. Simple Twist Of Fate
13. Masters Of War 14. Ballad Of A Thin Man

Disc 2 (72:57)
1. When You Gonna Wake Up 2. Every Grain Of Sand 3. Like A Rolling Stone
4. Mr. Tambourine Man 5. It Ain't Me, Babe 6. The Times They Are A-Changin' (with Carlos Santana)
7. I Shall Be Released (with Carlos Santana) 8. Tombstone Blues (with Carlos Santana)
9. Blowin' In The Wind (with Carlos Santana)

Bonus Track
Roma Palaeur, Rome, Italy 20th June 1984

10. It Ain't Me, Babe 11. The Times They Are A-Changin' (with Carlos Santana)
12. Leopard-Skin Pill-Box Hat (with Carlos Santana) 13. Tombstone Blues (with Carlos Santana)
14. Blowin' In The Wind (with Carlos Santana)

STEREO SOUNDBOARD RECORDING

Bob Dylan (vocal & guitar) Mick Taylor (guitar) Ian McLagan (keyboards)
Greg Sutton (bass) Colin Allen (drums)