IRON MAIDEN - GOTHENBURG 1993(2CDR) [Shades 1327]

IRON MAIDEN - GOTHENBURG 1993(2CDR) [Shades 1327]

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商品詳細

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Live at Scandinavium, Gothenburg, Sweden 23rd April 1993 TRULY PERFECT SOUND

 1公演1公演が黄金時代終焉へのカウントダウンだった“REAL LIVE Tour”。その現場を極上体験できるライヴアルバムが登場です。
 そんな本作に刻まれているのは「1993年4月23日ヨーテボリ公演」。その絶品オーディエンス録音です。1993年と言えば、ブルース・ディッキンソンのラストショウとなった公式映像『RAISING HELL』の他、各地のライヴが『A Real DEAD One』に採用されました。ツアー概要は今週同時リリースの『BERLIN 1993 THE VIDEO(Shades 1328)』解説に譲り、ここでは1993年を月ごとにズームアップしてショウのポジションを確かめてみましょう。

●1993年3月:25日-29日(4公演)
●1993年4月
・5日:オストラヴァ公演 ←※公式DEAD ONE(1曲)
・6日+7日(2公演)
・9日:アーネム公演 ←※公式DEAD ONE(1曲)
・10日:パリ公演 ←※公式DEAD ONE(1曲)
・11日『BERLIN 1993 THE VIDEO』
・13日-16日(3公演)
・17日:エッセン公演 ←※公式DEAD ONE(2曲)
・19日-21日(3公演)
・23日:ヨーテボリ公演 ←★本作★
・25日-29日(4公演)
・30日:ローマ公演 ←※公式DEAD ONE(1曲)
●1993年5月
・1日-24日(17公演)
・5月27日:ヌーシャテル公演 ←※公式DEAD ONE(2曲)
●1993年6月
・2日-4日モスクワ(3公演) ←※公式DEAD ONE(1曲)
●1993年8月
・27日+28日:ロンドン(2公演) ←※公式RAISING HELL
《ブルース・ディッキンソン脱退》

 これが1993年のIRON MAIDEN。『A Real DEAD One』にはツアー各所から幅広く採用されていますが、ほとんどは4月のライヴ。本作のヨーテボリ公演もそんな4月の一幕で、全44公演だった欧州ツアーの18公演目にあたるコンサートでした。
 『A Real DEAD One』に採用されてもおかしくないショウを記録した本作は、クリアで端正な美録音。2本のギターがやや引っ込んだバランスなのでサウンドボードと間違えたりはしませんが、力強いヴォーカルやバッキバキのベースは間違えてしまいそう。特にブルースの歌声は強力で、単語の1つひとつまでクッキリ・ハッキリ。さらに素晴らしいのは鳴りの安定感と美しさ。1音1音の輪郭を綺麗に伝えつつ、濁りなくダイナミズムを添加するホール鳴りがとにかく端正。それこそキニー録音を思い起こすほどに美しく、さらにキラキラ感まで宿っている。ただの偶然だとは思いますが「北欧の澄んだ空気」という言葉がピタッとハマる美の録音なのです。
 そんな北欧サウンドで描かれるのは、クラシックスも大量導入された“REAL LIVE Tour”ならではのフルショウ。公式の2連作『A Real LIVE One』『A Real DEAD One』は「死霊復活の以前/以後」に分けられて編集されていましたので、ここでも底を区切りに整理してみましょう。

●『死霊復活』以前(10曲)
・鋼鉄の処女:Prowler/Transylvania/Remember Tomorrow/Iron Maiden/Sanctuary
・魔力の刻印:The Number Of The Beast/Run To The Hills/Hallowed Be Thy Name
・頭脳改革:The Trooper
・パワースレイヴ:2 Minutes To Midnight
●『死霊復活』以後(10曲)
・サムホエア・イン・タイム:Wasted Years(★)/Heaven Can Wait
・第七の予言:The Evil That Men Do/The Clairvoyant
・ノー・プレイヤー・フォー・ザ・ダイイング:Bring Your Daughter... To The Slaughter
・フィア・オブ・ザ・ダーク:Be Quick Or Be Dead/From Here To Eternity/Wasting Love/Afraid To Shoot Strangers/Fear Of The Dark
※注:「★」印は公式映像『A Real LIVE/DEAD One』では聴けない曲。

……と、このようになっています。『RAISING HELL』どころか『LIVE AT DONINGTON』『A Real LIVE One』『A Real DEAD One』全部合わせても聴けない「Wasted Years」も美味しかったりしますが、それ以上に重要なのはフルの体験感。何しろ、クラシックスたっぷりな『A Real DEAD One』も1曲ずつのライヴテイクを繋ぎ合わせた編集盤でしたから、1回のショウを流れるように楽しむ事はできなかった。本作は公式作で味わえなかった”REAL LIVE Tour”のフルショウを現場体験できてしまうわけです。
 そして、“REAL LIVE Tour”のチェック・ポイントと言えばブルースの調子。このツアーでは脱退が決まっていたブルースが手抜きのパフォーマンスをしてスティーヴ・ハリスやニコ・マクブレインの怒りを買った事でも有名。スティーヴ曰く「やる気なくブツブツ言ってるだけ」という酷いショウもあったのです。では、本作はどうか?と言うと……「微妙になってきたなぁ」という感じ。少なくとも「ブツブツ言ってるだけ」ではなく、しっかりこなしているのですが、後半の「The Clairvoyant」辺りからハイで上げて欲しいところで行かなかったり、歌詞の語りっぽくなったり。難曲「Run To The Hills」の歌い上げや「Hallowed Be Thy Name」の早口もビシッと決めているのでノドの調子に問題はなさそうですし、ところどころ集中力が途切れる……という感じでしょうか。決して「酷い」というほどではないのですが、ツアー序盤の『BERLIN 1993 THE VIDEO』の凄絶なヴォーカリゼーションと比べてしまうと今ひとつの感も拭えません。
 そんなブルースの代わり(?)に『BERLIN 1993』よりグッとレベルアップしたのが楽器隊の4人。正直ベルリンではヒヤヒヤするシーンもあったのですが、本作ではゴチャゴチャ感が消えてビシッと締まったアンサンブル。スティーヴからすると上り調子のバンドにブルースが付いてこないようにでも見えたのでしょうか……。
 頑固ではあっても温和なスティーヴをして「ブルースを本気で殺してやりたかった」とまで言わせた“REAL LIVE Tour”。公式作の充実からオーディエンス記録が見過ごされがちで、まだまだ崩壊への足取りが明らかになったとは言えません。本作は、美味しいクラシックスと秘境のパフォーマンスを開拓していく第一歩。どうぞ、じっくりとお楽しみください。
UP THE IRONS!!

★黄金時代最後となった“REAL LIVE Tour”の傑作ライヴアルバム。「1993年4月23日ヨーテボリ公演」の絶品オーディエンス録音です。クリアで端正な名録音でバッキバキのベースも単語の1つひとつまでクッキリ・ハッキリなブルースの歌声も極めて鮮やか。「北欧の澄んだ空気」という言葉がピタッとハマる美の録音です。1曲単位で再構成された公式盤『A REAL DEAD ONE』とは異なり、クラシックスもたっぷりなフルショウを現場通りに極上体験できるライヴアルバムです。

Disc 1(51:35)
01. Intro
02. Be Quick Or Be Dead
03. The Number Of The Beast
04. Prowler
05. Transylvania
06. Remember Tomorrow
07. 2 Minutes To Midnight
08. From Here To Eternity
09. Wasting Love
10. Bring Your Daughter... To The Slaughter
11. Wasted Years
12. The Evil That Men Do

Disc 2(54:12)
01. Afraid To Shoot Strangers
02. Fear Of The Dark
03. The Clairvoyant
04. Heaven Can Wait
05. Run To The Hills
06. Iron Maiden
07. Encore
08. Hallowed Be Thy Name
09. The Trooper
10. Sanctuary
11. Outro

Bruce Dickinson - Vocals
Dave Murray - Guitar
Janick Gers - Guitar
Steve Harris - Bass
Nicko McBrain - Drums