THE WHO - SEATTLE 1976(2CD) [IMPORT TITLE]

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販売価格: 3,800(税込)

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商品詳細

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Live at Seattle Center Coliseum, Seattle, WA. USA 25th March 1976

 ザ・フー1976年アメリカ・ツアーはJEMSが発掘をもっとも得意とする時期なだけでなく、キース・ムーン存命時における最後のライブ・ツアー、そして何よりもフーがアメリカでの人気を極めた一年。ここ数年の間でもJEMSはラーゴ二公演とジャクソンビルをネット上に公開しており、それぞれを「LARGO 1976」と「JACKSONVILLE 1976」としてリリースしており、特に後者の方は記憶に新しいところかと。しかしジャクソンビルから半年も経たない内にJEMSが新たな1976アメリカ音源を公開してくれたのです。今回は3月25日のシアトル。しかも会場はZEPでおなじみシアトル・センター・コロシアム。最近のJEMS発掘は8月のレグに集中していた感がありましたが、76年アメリカ・ツアーにおけるスタート地点であった3月のレグからのアイテムは久しぶりのリリース。
 3月のステージを捉えたアイテムと言えばシアトルの数日前のショーで名盤アナログを緻密なリマスターで復刻した「WHO’S ON FIRST」のアナハイム公演、さらに今となってはSold Outとなって久しいダン・ランピンスキー録音の「BOSTON 1976」があり、それら以来の3月ツアー音源リリースとなるのです。

 今回のシアトル音源ですが、これまでB級音質オーディエンス録音がトレーダー間に出回っていて、さしたる注目を浴びることもない存在でした。そこは今回JEMSが発掘してくれただけのことはあり、モノラル録音ながらも見事にエクセレントなクオリティを誇る新ソースであり、音質の傾向的にはジャクソンビルに似た雰囲気があるのですが、よりダイレクトな質感と近めな音像を誇るもの。
 今回の録音の最高に魅力的な点は、何と言っても絶好調なキース・ムーンのドラミングを大迫力な質感で捉えてくれているということ。演奏のバッキングというレベルではなく、あの空間という空間を埋め尽くすようなドラミングがセンター・コロシアムに響き渡る様子は圧巻。実のところ元の音源はそこにジョンのベースが混ざって低音が全体の音像をぼやけさせてしまうきらいがあったのですが、今回の限定のプレスCD化に際してそこを抑えるイコライズを施した結果、キースのドラミングの迫力はそのままに演奏やロジャーのボーカルをより浮き出させることに成功しました。それでいて非常にぬけの良い音質とナチュラルさを保った仕上がり、絶対の聴き心地を保証します。
 それだけでなく元音源は低めな上でさらに上下動が随所で見られたピッチの変動を完璧にアジャスト。ちなみにジャクソンビルではフィナーレの「Won't Get Fooled Again」が始まってすぐに録音が終わってしまうというマイナス・ポイントがありましたが、今回は「See Me Feel Me」の後半でテープが終わってしまい「Summertime Blues」が未収録、「My Generation Blues」の後半から再度録音が始まるという状態が惜しまれます。

 ところが、そうした欠損に目をつぶって余りあるのがこの日を通しての最高な演奏内容。マニア・サイトにおいて先のアナハイムが「Nice Show」というレーティングだったのに対し、今回のシアトル・センター・コロシアムは「Great Show」という絶賛ぶり。その秘訣はもちろん、先に触れたキースの全編を通しての絶好調なドラミング。3月のツアーはこれまた先に触れたツアー初日のボストンにて彼が酩酊してステージに上がった挙句、わずか二曲で卒倒という大失態から始まってしまった。それだけに、ここでのキースのドラミングは覚醒したかのごとく切れ味抜群なドラミングが冴え渡っている。
 さらに絶好調ぶりを証明してくれるこの日最初のピークがジョンの歌う「My Wife」。間奏においてピートがいつもと違うコード・カッティングのソロでキースを煽ると彼もそれに応戦し、二人が一緒のパッセージで登り詰めた挙句にピシッと歌に戻る場面は聞いていて鳥肌が立つほど。

 またこの日のショーをグレートなものとしているもう一つの要因、それは75年から76年にかけての名物である短縮版「TOMMY」セットの素晴らしい演奏ぶり。元々アメリカで大きな人気を博した「TOMMY」が映画版の上映とヒットを受けて短縮版として前年から復活。3月ツアーの良いところは、この短縮「TOMMY」セットを丁寧に演奏しているところが挙げられます。
 わずか四公演だけ行われた「Whirlwind Tour」こと8月のレグからの音源だったジャクソンビルやラーゴでは作者であるピートが再び「TOMMY」を演奏しなければならないことに飽き始めているであろう様子が伝わってくるのです。例えば「Acid Queen」で彼が歌うパートなどは今回の方がずっと真剣に歌っていますし、ラーゴ初日の「I’m Free」に至ってはエンディングでピートがずっこけてしまう(「How can we follow?」の台詞を何とも頼りない声で発した)ほどでした。そんな覇気と活力に溢れたシアトルの短縮「TOMMY」セットをさらに盛り上げるのは、やっぱりキース。むしろドラムに没頭しすぎたのか、この日の「Fiddle About」では彼があまり暴れないという珍しい演技も聞かれるから面白い。
 モノラル録音ですのでステレオのランピンスキー・クオリティにはかなわないものの、ずっしりと骨太な音質がキースを始めとしたフーのハイ・ボルテージな演奏を生々しく伝えてくれる極上オーディエンス録音。間違いなく76年ツアーの新たなる名盤がここに誕生しました。それでいてとにかく凄い演奏(ロジャーに至っては風邪をこじらせていたらしいのに、全くそんな素振りが感じられない熱唱)ぶり、これは掛け値なしに圧巻の名演!

★ナンバリング入りステッカー付でのリリースとなります。

Disc 1 (45:24)
1. Intro 2. I Can't Explain 3. Substitute 4. My Wife 5. Baba O'Riley
6. Squeeze Box 7. Behind Blue Eyes 8. Dreaming From the Waist 9. Magic Bus

Disc 2 (39:36)
1. MC 2. Amazing Journey 3. Sparks 4. The Acid Queen 5. Fiddle About 6. Pinball Wizard
7. I'm Free 8. Tommy's Holiday Camp 9. We're Not Gonna Take It 10. See Me, Feel Me
11. My Generation 12. Won't Get Fooled Again