DEEP PURPLE - ATHENS 1991(2CDR) [Shades 1274]

DEEP PURPLE - ATHENS 1991(2CDR) [Shades 1274]

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商品詳細

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Live at PAO Stadium, Athens, Greece 26th September 1991 TRULY AMAZING/PERFECT SOUND

 今でもリッチー・ブラックモアがフェイバリットと公言する名作『SLAVES AND MASTERS』を生み出しつつ、PURPLE史の特異点となってしまったジョー・リン・ターナー時代。その現場を伝える傑作ライヴアルバムが2作同時リリース決定です。
 本作はその第2弾。初のギリシャ公演「1991年9月26日アテネ」の全貌を教えてくれる絶品オーディエンス録音です。今週同時リリースの2作は“SLAVES AND MASTERS TOUR”の欧州ツアーでありつつ、約半年離れている。その状況を把握するためにも、一度きりだったジョー時代のワールドツアーの全体像を振り返ってみましょう。

・2月2日-3月17日:欧州#1(30公演)
・4月10日-5月15日:北米(9公演)
・6月24日-7月3日:アジア(6公演)
・8月16日-24日:南米(7公演)
・9月14日-26日:欧州#2(5公演) ←★ココ★
・9月28日+29日:イスラエル(2公演)

 これが1991年のDEEP PURPLE。2月頭から9月終わりまでの8ヶ月間だけでしたが、その合間に欧州・南北アメリカ・アジア・イスラエルと世界中をサーキット。本作のアテネ公演は終盤「欧州#2」の最終日でした。また、ギリシャという国柄も特殊。西欧に属していますし、ヴァンゲリスも輩出しているだけにロック後進国のイメージはありませんが、実は英米のバンドがツアーするようになったのは東欧諸国とほとんど同じ時期。本作のアテネ公演もDEEP PURPLE初……いえ、RAINBOWを含めても初めてのギリシャ公演でした。文字通りのパイオニア公演だけにこれまで録音は知られていなかったのですが、本作で遂に日の目を見たというわけです。
 そんな初登場の現場を伝える本作は、ド級のレア度に似つかわしくない絶品オーディエンス。特に素晴らしいのは力強い芯。これは恐らく会場に起因するものでしょう。何しろ、現場となった“PAOスタジアム”は、上空が大きく開けたオープンスペース。スタジアムとは言っても英米とは違って1万人規模(日本武道館くらいのスケール感)にも関わらず、音を反射する壁や天井がない。その反響ゼロなPAの出音をダイレクトに拾っており、実にパワフルで聴きやすいのです。
 そんなビビッド・サウンドで描かれるのは、ハードロックの創始者リッチー・ブラックモアと初めて対面したギリシャのフルショウ。本作2日後のイスラエル公演はツアー屈指のサウンドボード名盤『ISRAEL FIRE』にも残されていますので、ここで比較しながらセットを整理してみましょう。

●70年代クラシックス
・第II期:Black Night/Lazy/Highway Star/Smoke on the Water
・第III期:Burn(★)
●リユニオン時代
・パーフェクト・ストレンジャーズ:Perfect Strangers/Knocking at Your Back Door
・スレイヴス・アンド・マスターズ:Truth Hurts/The Cut Runs Deep/Fire in the Basement/Love Conquers All
●その他
・Difficult to Cure/Hey Joe
※注:「★」印は2日後のサウンドボード盤『ISRAEL FIRE』で聴けない曲。

……と、このようになっています。『ISRAEL FIRE』は惜しくも不完全版だったわけですが、その2日前である本作はフルショウを体験できるわけです。
 実際、その体験感こそが本作の命。もう、冒頭の「Burn」から現場の熱狂が凄い凄い。念押ししておきますが、本作のサウンドはあくまでも演奏音やヴォーカルこそが主役。そこは譲りません。しかし、そのギリギリの範囲内で観客の息吹も強烈に感じられるのです。
 しかも、そのムードが独特。例えば「Burn」から凄まじい盛り上がりが起きますが、それも英米のような「さーて、盛り上がっていこー!」という余裕とはどこか違う。「これがハードロックなのか!」という衝撃感が吹き出しつつ、口々に目の前の光景が信じられないように語り合う。言い換えるなら「目の前にいるのがッ!DEEP PURPLEなのかッ!」という待ちに待った感があるのです。
 そんな初対面だけのフレッシュなムードは東欧に似ているものの、やはり違う。共産圏と違ってレコードが自由に手に入るお国柄か、観客は名曲群を熟知していて歌いに歌う。次の「Black Night」など、もう凄すぎて笑うしかない。リフも大合唱、歌い出しも大合唱、サビも大合唱。「Long Live Rock 'n' Roll」のコール&レスポンスも70年代RAINBOWの来日公演でも聴いたことがない凄まじさで、「Child In Time」のイントロが流れるや歌メロもギターも全部歌い、1万人のイアン・ギランが1オクターヴ下の野太い「アーッ!アーッ!アーッ!」を叫ぶ。冷静に聴いたら滑稽なのに、共感できるから鳥肌が立つスペクタクルが津波となって押し寄せてくるのです。
 DEEP PURPLEとの初対面、リッチー・ブラックモアとの初遭遇。私たち日本人の場合、その衝撃は『MADE IN JAPAN』として残されました。そこには和を尊ぶ日本人ならではの「1音も聴き漏らしてはならない」という緊張感が刻まれていましたが、本作は違う。ここは情熱眩しい地中海の国。その「嬉しくてたまらないパッション」がスピーカーから吹き出し、共感の喜びと素直さへの憧れまで掻き立てられるのです。

 本作の後もギリシャは不遇。次にDEEP PURPLEが訪れるのは2000年で、すでにリッチー・ブラックモアの姿はありませんでした。BLACKMORE’S NIGHTのギリシャ公演も実現はしましたが、ギリシャ人が“ハードロックなリッチー”を目撃できたのは、本作の1日だけでした。本作は、そんな歴史的なショウを1stジェネ・サウンドで真空パックしているのです。
 ギリシャ人達は『MADE IN JAPAN』を聴いて私たちを羨むでしょうが、私たちは本作で彼らが羨ましくなる。今や黒歴史扱いされているジョー時代DEEP PURPLEではありますが、私たちの知らなかったギリシャで、ここまで人々を掻き立てていた。アルバム『SLAVES AND MASTERS』や(半ば評論家気取りで観てしまった)日本公演だけでは知り得なかったDEEP PURPLE史の真実がここにある。本作自体が素晴らしい音楽アルバムでありつつ、同時に英国ロックがいかに浸透し、いかに広まっていったかを後世に伝える証拠品。まさにロックの世界遺産となる1本。どうぞ襟を正し、全霊で正対してください。

★初のギリシャ公演「1991年9月26日アテネ」の初登場オーディエンス録音。オープンスペースのスタジアムだけに反響ゼロで、しかも本作のソール1stジェネ。その瑞々しいダイレクト・サウンドで描かれるのは、初めてDEEP PURPLE を……いえ、リッチー・ブラックモアを目撃したフルショウ。冒頭「Burn」から「これがハードロックなのか!」という衝撃感が吹き出し、各曲でリフを大合唱、歌い出しも大合唱、サビも大合唱。冷静に聴いたら滑稽なのに、共感できるから鳥肌が立つスペクタクルが津波となって押し寄せてくる、文化遺産でありながら大感動を禁じ得ない心震えるライヴアルバムです。

Disc 1 (55:45)
1. Intro
2. Burn
3. Black Night (Incl. Long Live Rock 'n' Roll & Child In Time)
4. Truth Hurts
5. The Cut Runs Deep (Incl. Hush)
6. Perfect Strangers
7. Fire in the Basement
8. Hey Joe
9. Love Conquers All

Disc 2 (50:01)
1. Difficult to Cure
2. Keyboard Solo
3. Knocking at Your Back Door
4. Lazy
5. Highway Star
6. Smoke on the Water (Incl. Drum Solo & Woman From Tokyo)

Ritchie Blackmore - Guitar
Joe Lynn Turner - Vocal
Roger Glover - Bass
Jon Lord - Keyboards
Ian Paice - Drums