THE ROLLING STONES - HONOLULU 1998 1ST NIGHT(2CD) [IMPORT TITLE]

THE ROLLING STONES - HONOLULU 1998 1ST NIGHT(2CD) [IMPORT TITLE]

販売価格: 3,800(税込)

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商品詳細

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Live at Aloha Stadium, Honolulu, Hawaii 23rd January 1998

 ストーンズのハワイ公演といえば1966年と73年の印象が非常に強いですが、今からちょうど20年前には三度目のハワイ公演が実現していました。それは久々のハワイ公演というだけでなく、非常に行きやすい土地柄ということから日本からの参戦者も多かったことが今となっては懐かしく思い出されます。バビロン・ツアー1998年日程で最初のライブ活動かつ大きな話題を呼んだMSG公演が(当時としては)チケット代の高さから諦めざるを得なかった日本のマニアにとっても、それに続いたハワイ公演は正に救世主と言うべき存在でした。この時はシークレット・ギグがハワイで敢行されるらしいという情報が公演前からリークしており、実際にレギュラーな二公演の前にギグが行われていて、今でも音源はおろか公演の詳細すら明らかになっていないという幻の一夜があったのです。
 それに続いたハワイでの二公演ですが、真冬のニューヨークで行われたMSGやその後の日本公演と違い温暖な環境の中で行われただけあって、二日間共にストーンズの活きのよさが際立つ演奏が聞かれました。どちらのショーも1998年当時にVGPレーベルがオーディエンス録音をCD化しており、マニア向けの音質ではあるものの、演奏内容の良さから愛聴したマニアも少なくなかったことでしょう。二日間の中で音質が良かったのは1月23日を収録した「INSIDE THE RAINBOW」でしたが、この公演からちょうど20年の歳月(早いものですね!)を経た今年、突如としてオーディエンス録音の別音源が登場しました。

 今回の音源はDATが録音で使われたということもあってか中低域があまり拾われておらず、かなり高音寄りな音質。さらにはテーパーの近くにいる観客が奇声を上げたり、恐らくはそれを遠ざけたくて動いてしまったのか、定位が不安定になる箇所が散見されます。どちらも「Gimme Shelter」辺りから落ち着いて聞きやすくなってくれるのが不幸中の幸いかと。さらに「Tumbling Dice」の前半に微弱な欠損が生じていたり、あるいは「You Can't Always Get What You Want」4:10の所でもわずかながらに音飛びが生じてしまっている。これらの問題の内、前者に関しては演奏の他の箇所を移植することによって通しで聞けるように仕上げています。また「Like A Rolling Stone」の途中でマイクが下を向いてしまったかのような音のこもりもある。そして「Start Me Up」以降はDATマスターの経年によるチリチリといったノイズが右チャンネルを中心に生じてしまいます。
 今回の限定プレスCDリリースに際してはそれらの問題を緩和すべく徹底したオーバーホールを敢行。先の「Tumbling Dice」の編集だけでなく、音質自体も高音が目立つバランスにイコライズを施したところ、ウォーミーで格段に感触の良い音質へと生まれ変わりました。元音源を既に入手済みのマニアであれば、それを聞く気がなくなるほど聞きやすいアッパー版へ進化したことに驚かされること間違いなし。

 こうして最初に今回の音源のマイナス・ポイントを最初に挙げましたが、それ以上に既発音源を上回る大きなアドバンテージがあったことが限定プレスCDリリースを実現させた最大の要因です。それは「INSIDE THE RAINBOW」(以下既発盤と称します)よりも演奏が大きな音像で捉えられているということ。既発盤の落ち着きを感じさせる音質も魅力的でしたが、その反面ストーンズが奏でた演奏の音像には距離感があり、なおかつホール・エコーが強めという問題があったのです。今回の音源の方がその点は遥かに聞きやすくなっているのが非常に魅力的な上、なおかつ「All Down The Line」以降はキースとロニーのギターの音が驚くほどリアルな音像で捉えられているというのも素晴らしい。バビロン・ツアーではこの日が初演だった「Angie」におけるロニーのオブリガートさばきがはっきりと聞こえるところなどは特に新鮮かと。
 また全体を通してハワイならではの陽気な臨場感が伝わってくるのが実に楽しく、先の「All Down The Line」やBステージの「Little Queenie」を大合唱してみせるのがアメリカっぽい盛り上がりで何とも面白い。それどころか当時の新曲である「Flip The Switch」ですら「おーいえ、おーいえ」と皆で合唱しているのが1998年のストーンズ・コンサートならではの光景。当時はそれが当たり前のことでしたが、こうしてニューアルバムからの新曲で盛り上がれたのもバビロン・ツアーならではの現役感。

 そんな「Flip The Switch」は前年ラスト・ショーだったセント・ルイスの生中継からハワイ後の日本公演あたりまでがこの曲のライブ演奏の旬だったように思えます。実際にここでの演奏はテンション高めであり、こんな演奏を前にしたら合唱したくなるのも当然では。バビロン・ツアーが夏のヨーロッパに到達した辺りから本曲は突如として勢いを失ってしまうので、なおさらここハワイでの演奏のスピーディーさが際立っています。
それにショー全体を通してミックが絶好調。彼が年明け早々に風邪をひいてしまったことから例のMSG公演の日程が組み直されるというハプニングも今となっては懐かしいものですが、だからこそ復活をアピールせんばかりに元気なミックの熱唱が冴え渡っている。Bステージの「Like A Rolling Stone」で歌に入るタイミングが怪しくなりそうな場面など、むしろミックの勢いが余ってしまった結果のように映って微笑ましい。古の「INSIDE THE RAINBOW」がそうだったように、今回もトータル的にはマニア向けな域のクオリティかもしれません。しかし俄然演奏が聞き込めるようになった今回の音源を前に、思い出がこみあげてくる日本のストーンズ・マニアは多いはず。ぜひ懐かしさたっぷりに98年ハワイ公演の新音源をお楽しみください、アローハ!


Disc 1 (75:08)
1. Intro 2. Satisfaction 3. Let’s Spend The Night Together 4. Flip The Switch
5. Gimme Shelter 6. All Down The Line 7. Angie 8. Saint Of Me 9. Out Of Control
10. She's A Rainbow 11. Miss You 12. Band Introductions 13. Thief In The Night
14. Wanna Hold You

Disc 2 (62:08)
1. B-Stage SE 2. Little Queenie 3. The Last Time 4. Like A Rolling Stone
5. Sympathy For The Devil 6. Tumbling Dice 7. Honky Tonk Women
8. Start Me Up 9. Jumping Jack Flash 10. You Can't Always Get What You Want
11. Brown Sugar