BIG BERTHA - HAMBURG 1970(2CD) [ZODIAC 404]

BIG BERTHA - HAMBURG 1970(2CD) [ZODIAC 404]

販売価格: 3,800(税込)

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商品詳細

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Live recording at small club near Hamburg in Germany on 3rd December 1970 ULTIMATE SOUND(from Original Masters)*UPGRADE

 英雄コージー・パウエルが世界に羽ばたくキッカケともなった初期キャリアの重要バンドBIG BERTHA。その貴重極まるフル・ライヴアルバムがブラッシュアップして登場です。

【“ベック以前のコージー”を伝えるBIG BERTHAの極上盤】
 そんな本作に収められているのは「1970年12月3日ハンブルク公演」。渡り鳥とも呼ばれた華々しいキャリアはつとに有名ですが、RAINBOW以前となると「JEFF BECK GROUP(以降、JBG#2)しか知らない」という方も多いのではないでしょうか。実のところ、コージーのプロキャリアは60年代半ばには始まっており、幾多のバンドを移籍。そんな彼がジェフ・ベックと出逢い、スカウトされるキッカケになったのがBIG BERTHAなのです。良い機会ですので、ここでRAINBOWまでの歩みをザッとおさらいしておきましょう。

・1965-1968:THE SORCERERS
・1968-1969:ACE KEFFORD STAND
・1969-1971:BIG BERTHA ←★ココ★
・1971-1972:JEFF BECK GROUP#2
・1972-1974:BEDLAM
・1974-1975:COZY POWELL’S HAMMER
・1975-1980:RAINBOW

 これがコージー最初のプロバンドTHE SORCERERSからRAINBOWまでの略歴。厳密に言うとYOUNG BLOODやBAKERLOOのような一瞬すれ違ったようなバンドもあるのですが、活動のメインとなったのが上記の通りです。ACE KEFFORD STANDが看板シンガー:エース・ケフォードが脱退した後、残ったデイヴ&デニーのボール兄弟とコージーによって結成(というか改名)したのがBIG BERTHAでした。軸となる3人の他にもピート・ボール(Key)やピーター・フレンチ(Vo)、ディヴィッド・マクタヴィッシュ(Vo)といったメンバーが出入りしつつ、1971年まで活動。本作のハンブルク公演はコージーとジェフが出逢いつつ、まだ正式にJBG#2立ち上げまでは至っていない微妙な時期でした。

【公式まで惹きつけた“コージー・テープ”の銘品】
 活動中にシングル2枚しかリリースできなかったBIG BERTHAの「音」が知られるようになったのは、コージーの没後に発掘された公式ライヴアルバムがキッカケなのですが、これがまた曰く付き。実はその音源、最初に発掘したのはいわゆる“コージー・テープ”だったのです。それまでコージーの略歴に名前を見るだけの幻バンドだったBIG BERTHAのフルショウが楽しめる……その衝撃は海外にも波及。ZOOM CLUBやMAJESTIC ROCKといったレーベル達がそのままコピーして公式リリースしたのです。
 この音源、経緯も曰く付きならクオリティも普通じゃない。鋭い方ならここまで「サウンドボード」とも「オーディエンス」とも触れていない事に気づかれると思いますが、そうした紋切り型で片付けられない。事実から言いますと「プロフェッショナル・マイク録音」。バンド側がステージにマイクを2本設置し、リール・トゥ・リールで録音したものなのです。乱暴に言うならドラム・マイクの感覚でバンド全体を録音しており、ラインでも客席でもないものの(公式リリースされたことからも分かる通り)極上レベルなのも間違いない。ピークでややビビるところからいかにも発掘的ではありつつ、言われなければ卓直結サウンドボードとしか思えないド密着な超ダイレクト・サウンドでもあるのです。
 すっかり前置きが長くなってしまいましたが、本作はそんな公式盤の大元にもなったライヴアルバム。“コージー・テープ”からダイレクトにデジタル化された大名盤を最新マスタリングで磨き直した究極盤なのです。実際、本作のサウンドは過去最高峰。既発や公式盤はテープそのままなためにバランスが変わったり、やや詰まった感触もありましたが、本作では徹底的にチェック。高音が突出していたオープニングも楽器本来の鳴りが感じられるように整え、全体的にも抜けを改善。卓直結的な分離感やステレオ感もより一層鮮やかに感じられるように仕上げました。

【テクニックとパワーが両立した若き全盛のコージー】
 そんなサウンドで描かれるのは、数ヶ月後にJBG#2で世界を驚かせることになる若きコージーの大暴れ。セットはシングルや後のBEDLAMで発表されるオリジナルやブルース・スタンダードのカバー。CREAMでお馴染みの「Spoonful」「Crossroads」も演奏しています。ちなみに「Set Me Free」はBEDLAMで正式レコーディングされた曲で、グラハム・ボネットの『LINE-UP』収録曲とは別。本作の段階ではまだ仮歌詞です。
 そんなセット以上に強烈なのがコージーの暴れっぷり! JBG#2ではジェフに反応して繊細なフィルを聴かせ、RAINBOW以降はド迫力押しで有名になったコージーですが、BIG BERTHAは両者の融合と言うべきスタイル。ポイントは「中間」ではなく「融合」というところ。後年のイメージから想像できないほど多彩なフレーズはJBG#2スタイルそのままであり、それでいて1打1打が炸裂するようなパワーはRAINBOW以降にも負けていない。JBG#2よりも力強く、RAINBOWよりも手数が爆発している。「BIG BERTHAやBEDLAMこそがコージーの本領」というマニアもいますが、まさに言い得て妙。そして、最大の聴きどころはコージーのドラム・ソロをフィーチュアした「Spoonful」でしょう。曲が始まる前にわざわざMCで「ドラム・ソロをやるぜ」と宣言する気合いの入れようで、実際に強烈。曲の合間とは言え、爆テンションのフリーソロを約8分も叩きまくるのです。後年のクラシック曲を使ったソロは10分以上ありましたが、フリーソロは長くても3分ほど。本作の「8分」がいかに凄まじいかご想像いただけるのではないでしょうか。
 コージーの話ばかりになってしまいましたが、他2人のボール兄弟も侮れない。ギターのデイヴ・ボールはPROCOL HARUMでも知られますが、実はベースのデニス・ボールが巧者。嵐のようなコージーの乱打にも隠されずに歌心あるフレーズをバシバシと差し込んでいき、呼吸感も相性もばっちり。コージーのベスト・パートナーはデニスだったんじゃないか……そんな見事なリズム隊を聴かせてくれるのです。

 さすがにヴォーカルだけは後の名バンド達には及びませんが、コージーのドラミングに関してはキャリア・ハイと言っても過言ではない。そんな凄まじい演奏で描かれる英国ブルースロックの粋、それこそがBIG BERTHAなのです。貴重な“コージー・テープ”を磨き直した究極盤。どうぞ、永久保存プレス2CDでたっぷりとお楽しみください。


Disc 1(44:17)
1. Dave's Idiot Dance
2. Beast
3. Ring Of Fire
4. She's Not There
5. Munich City
6. Spoonful incl. Drum Solo

Disc 2(42:05)
1. MC / Tune Up
2. Crossroads
3. The Stumble
4. Never Gonna Let My Body The Ground
5. Rhapsody In Blue
6. Set Me Free (Freezer On Fire)

Dave Ball - Guitar, Vocal
Denny Ball - Bass, Vocal
Cozy Powell - Drums