KRAFTWERK - VANCOUVER 1975 SOUNDBOARD(1CDR) [Uxbridge 1306]

KRAFTWERK - VANCOUVER 1975 SOUNDBOARD(1CDR) [Uxbridge 1306]

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商品詳細

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The Garden Auditorium, Vancouver, BC, Canada 7th May 1975 STEREO SBD

 2020年4月7日に73歳で逝去したKRAFTWERKの創始者フローリアン・シュナイダー。彼を偲ぶように初公開されたサウンドボード・アルバムが登場です。
 そんな本作が記録されたのは「1975年5月7日バンクーバー公演」。そのステレオ・サウンドボード録音です。彼らのサウンドボードと言えば、先日永久保存された超傑作『PARIS 1976 SOUNDBOARD(Virtuoso 435/436)』も記憶に新しいところ。70年代はショウ自体が稀少でもありますので、当時のスケジュールから併せてポジションを確認にしておきましょう。

●1975年
・3月12日-22日:欧州#1(3公演)
・4月3日-6月8日:北米(45公演)←★ココ★
・9月1日-22日:英国(16公演)
《10月『放射能』発売》
●1976年
・2月26日-3月21日:欧州#2(5公演)←※『PARIS 1976 SOUNDBOARD』
・7月31日+8月1日:フランス(2公演)
・9月8日-10月10日:欧州#3(9公演)

 これが1975年/1976年のKRAFTWERK。『PARIS 1976 SOUNDBOARD』は『放射能』発売後のショウでしたが、本作は1つ前の『アウトバーン』時代。アルバム自体は前1974年の11月にリリースされましたが、ツアーは1975年になってから。本作のバンクーバー公演は、そのメインとなった「北米」レッグ25公演目にあたるコンサートでした。
 そんなショウで記録された本作は、これまた極上のステレオ・サウンドボード。実は『PARIS 1976 SOUNDBOARD』と同じ人物によって公開されたマスターで、パートによってチリチリとした感触やステレオ感の接触不良もあるので永久保存は逃しました(補正可能な部分は最大限改善させました)が、基本のクオリティは酷似。明らかにミックス卓から直接録音したと思われるド級のダイレクト感で生演奏が頭の中に侵入し、独特の小宇宙が脳内に広がる。シンセ音が豪快なまでにパンする異様なまでのステレオ感も絶大で、そのシンクロ感はもはやチャネリングの次元です。
 そんなサウンドで描かれるのは、大名盤『PARIS 1976 SOUNDBOARD』よりさらにコアで初期ならではの濃厚なショウ。もちろん、まだ『放射能』からの曲はなく、逆に初期のレパートリーが美味しい。ここではプレス名盤と比較しながら整理してみましょう。

・クラフトワーク:Ruckzuck(★)
・クラフトワーク2:Klingklang(★)
・ラルフ&フローリアン:Tanzmusik
・アウトバーン:Kometenmelodie I/Kometenmelodie II/Autobahn
※注:「★」印はプレス盤『PARIS 1976 SOUNDBOARD』では聴けない曲。

……と、このようになっています。ブレイクスルーとなった『アウトバーン』を軸にしながらも、それ以前の3枚からも1曲ずつセレクト。「Tanzmusik」こそ『PARIS 1976 SOUNDBOARD』でも聴けましたが、「Klingklang」「Ruckzuck」はこのツアーでのみ演奏された貴重なレパートリー。さらに言えば、そんなセットを紡ぐ生演奏感が凄い。『PARIS 1976 SOUNDBOARD』でも機材の向こうで蠢く指先の存在を感じられましたが、本の演奏は更にプリミティヴ。80年代以降ならサンプリングで当然な音も1つひとつ鳴らしている手作り感が圧倒的で、電子音楽だからこそ余計に肉感的にも感じられる。実のところ、彼らの歴史を紐解くと本格的な70年代のツアーと言えるのは、本作の舞台となった「1975年の北米レッグ」だけ。ここで格段に上達したのは明らかであり、本作ではその過程、『PARIS 1976 SOUNDBOARD』では成果が味わえるわけです。
 まさに、世界に羽ばたいたばかりのKRAFTWERKだからこそのショウ。独特の世界観を構築させ、新たなる音楽ジャンルまで開拓していった彼らを脳みそ直結サウンドで体験できる希代の名作です。超名盤『PARIS 1976 SOUNDBOARD』よりもマニアックではありますが、だからこそディープで濃厚なレア度も味わえるステレオ・サウンドボードの大傑作。どうぞ、存分にご体験ください。

(71:58)
1. Klingklang
2. Tanzmusik
3. Ruckzuck
4. Tuning
5. Kometenmelodie I
6. Kometenmelodie II
7. Autobahn

Ralf Hutter: Minimoog Model D, Vako Orchestron, Farfisa Professional Piano
Karl Bartos: Electronic Percussion, Deagan Vibraphone
Wolfgang Flur: Electronic Percussion
Florian Schneider-Esleben: ARP Odyssey, amplified flute, mixer

STEREO SOUNDBOARD RECORDING