KRAFTWERK - STOCKHOLM 2016(2CDR) [Uxbridge 597]

KRAFTWERK - STOCKHOLM 2016(2CDR) [Uxbridge 597]

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商品詳細

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Live at Skeppsholmen, Stockholm, Sweden 31st July 2016 ULTIMATE SOUND

 「オーディエンス録音に、こんなサウンドが可能なのか!?」……我が耳を疑う超絶サウンドのライヴアルバムが登場です。本作のポイントは、何よりも驚異的な音体験にあるわけですが、まずはその主役となるコンサートから話を始めましょう。2016年のKRAFTWERKと言うと、これまでもウォームアップ的に出演した5月の『MOVEMENT ELECTRONIC MUSIC FESTIVAL 2016(ギフト)』や7月の本格的なツアー初日『VERONA 2016(Uxbridge 593)』でレポートしてきましたが、今回お届けするのは「2016年7月31日ストックホルム公演」のオーディエンス・アルバムです。まずは、現ツアーの概要でポジションを確認してみましょう。

・5月28日:デトロイト
・7月25日-31日:欧州ツアー(3公演) ←★ココ★
・8月4日-7日:オスロ8公演[THE CATALOGUE 1 2 3 4 5 6 7 8]
・9月3日-18日:米国ツアー(8公演)
・10月7日-14日:ビルバオ8公演[THE CATALOGUE 1 2 3 4 5 6 7 8]
・11月19日-26日:中南米国ツアー(4公演)

 以上が現時点で発表されている2016年のコンサート活動。本作のストックホルム公演は、「欧州ツアー3公演」のラストにあたります。前回お届けした『VERONA 2016』からさして日も経っていない上、実はセットリストもやや短くシェイプアップされています。それでもこうしてご紹介する最大の理由、それは本作の「サウンド」です。
 実際、曲数の絞られたショウ内容に「どれだけ良い音でも流石に見送り」との話も出ていました。しかしまぁ、せっかく届いたマスターですし、個人的なコレクションにでも……と気楽に再生してみると「良い」どころじゃ済まない! とんでもなく「凄まじい」サウンドが飛び出してきたのです。それはそれはもう、ちょっとやそっとの高音質ではない。『VERONA 2016』のサウンドも激しくクリアで、解説でも「まるでサウンドボード」「スピーカーに耳をくっつけているよう」とご紹介しました。それは今聴き直しても間違っていないのですが、本作は同等のクリアさでありながら、さらにリッチ。特に凄いのが重低音。ズンズンとしたデジタルビートがどこまでも図太く豊か。それこそ部屋が丸ごとスピーカーになったような没入感で臓腑を揺さぶり、ヘッドフォンで聴いた日には脳の毛細血管が脈打つかのよう。もちろん、低音だけで埋め尽くされているわけではない。そんな極太の重低音にも負けずない中高音の鮮やかさも併せ持ち、全体のバランスまでもが見事なのです。
 これはもう「まるでサウンドボード」「まるでオフィシャル」という言葉でさえ褒め言葉にならない。実際、本作には極太な楽音をうっすらと装飾する“オーディエンスらしさ”までもが素晴らしい。開演や曲間に沸き上がる喝采もありますが、観客が静かに聴き込んでいる間も現場感覚が凄い。残響もない超クリアな楽音でありながら、空間丸ごと我が身を包み込んでくる。本当にサウンドボードの場合、ともすればスタジオ作品と変わりなく聞こえてしまうKRAFTWERK。しかし、この“現場感覚”・“包み込み感覚”があるからこそ、ライヴアルバムの意味があるのです。
 ここでちょっと余談を挟ませていただきます。こんな録音がどうやったら可能なのか……と思い調べてみると、どうやら本作は野外録音だった模様。現場となった“シェップスホルメン島”は、ストックホルムの中心街と橋で繋がれた小島でして、そこに設営された野外会場でのコンサートでした。この「極太感+残響ゼロ」の楽音は、確かに現代の野外らしい。野外に設置されたPA塔に向けて録音することで、現代PAの力強いサウンドをダイレクトに録音でき、ほとんどライン録音のように捉えることができるのです。しかし、それだけでは本作の説明が付かない。こうした野外録音の(唯一の)欠点は、野外PA塔からダイレクトなためにステレオ感が乏しくなりがちなのです。しかし、本作には空間に埋没できる見事なステレオ感まである。いくつものPA塔がよほどバランス良く配置されてでもいたのか……考えれば考えるほど謎な超絶高音質です。

 閑話休題。録音状況はさておき、肝心なのは本作が究極的なまでの超・高音質であること。それも“オーディエンス録音の旨み”までしっかりとありながらKRAFTWERKの現場に立てることです。
 これまでのロック録音史は、無意識下に「サウンドボード>オーディエンス」が根付いていました。どんなに“客録の味”を愛していようとも、心の奥底では“絶対的な質”を超えないと信じていた。しかし、技術の進歩は「サウンドボード>オーディエンス」の壁さえも超えようとしているのではないか……そんな常識にさえ挑む超絶サウンドの1本。KRAFTWERKファン、ユーロロックファンはもとより、コンサート録音の“文化そのもの”に心惹かれる方にも。今週末、この大傑作をお手元にお届けいたします。

Disc 1(44:18)
1. Intro 2. Numbers 3. Computer World 4. It's More Fun To Compute 5. Home Computer
6. Computer Love 7. The Man-Machine 8. Spacelab 9. The Model 10. Autobahn

Disc 2(41:18)
1. Tour de France 1983 2. Prologue 3. Tour de France 2003 4. Trans-Europe Express
5. Abzug 6. Metal On Metal 7. The Robots 8. Planet of Visions 9. Boing Boom Tschak
10. Music Non Stop