ROBERT PLANT - SAN DIEGO 1990: MIKE MILLARD MASTER CASSETTES(2CD) [Wardour-423]

ROBERT PLANT - SAN DIEGO 1990: MIKE MILLARD MASTER CASSETTES(2CD) [Wardour-423]

販売価格: 3,800(税込)

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商品詳細

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Live at Sports Arena, San Diego, CA, USA 9th August 1990 TRULY PERFECT SOUND

 マイク・ミラードと切って離せないバンドがレッド・ツェッペリン。彼が遺した卓越した録音によるZEPのライブ音源こそがテーパーとしてのミラードの名声を確立したことに疑いの余地はありません。しかし彼はグループの解散後もメンバーのショーを録音しており、その絶好のサンプラーとなるのが今回の音源。もはや毎週マニアのお楽しみと化してきたJEMSによるミラード・マスターの公開ですが、その最新作がロバート・プラント1990年のサンディエゴ公演だったのです。
 この年のプラントは大きな成功を収めた「NOW AND ZEN」から活動を共にしていたフィル・ジョンストン率いるバンドとの二作目「MANIC NIRVANA」をリリース。それまでプラントが完全に封印していたZEPのテイストとシンセポップ的なサウンドが合わさって成功を収めた前作と違い、骨っぽいバンド・サウンドと以降のプラントの作風の中心となるオリエンタルな雰囲気を押し出したアルバムとして、前作ほどでないにせよ十分な成功を収めました。
 当然ツアーもアリーナ・クラスで毎回大盛況だったのですが、リアルタイムでリリースされたのはジミー・ペイジも加わったネブワースのラジオ放送くらいで、ずっと後になってからいくつかの流出ステレオ・サウンドボードが発掘された程度。その内の一つがWARDOURレーベルからの名作「SWEDISH NIRVANA」でしょう。何しろネブワースよりも前の「MANIC NIRVANA」ツアーの模様を完璧なステレオ・サウンドボード録音で捉えてみせたことで世界中のマニアを大いに驚かせた衝撃に発掘でした。この他に11月のLAフォーラムなど、基本1990年のツアーはアイテムが少ない上にサウンドボードの比重が大きい(例外的に7月のフィラデルフィアのオーディエンス録音のアイテムもありましたが)のが面白い時期でもある。
 そうした各種サウンドボードは確かにクリアネスという点では群を抜いていたのですが、どれも流出音源サウンドボードゆえにライブの場の興奮というものが伝わりづらかった。ましてやセールス的にもソロ・キャリアの中で最初の絶頂とも言える時期のツアーです、その盛り上がりをドキュメントしてくれたオーディエンス録音ならではのアイテムと言うのが皆無だったのがもどかしい状況だったのです。1988年の「NON STOP GO」ツアーはLPでいくつものアイテムが出され、1993年の「FATE OF NATIONS」ツアーになると今度はDATの普及によってリアルタイムで多くのアイテムが登場。「MANIC NIRVANA」ツアーはそれらの間に挟まれたエアポケットのような存在だったのです。

 そんな状況に一石を投じるかのごとく、先週ネット上に現れたのがミラード録音のサンディエゴ公演。彼ならではの「音像と臨場感」を捉えたバランスが今回も素晴らしく、先に挙げたサウンドボード類では感じられなかったコンサートの熱狂や演奏の勢いをたっぷりと伝えてくれる極上オーディエンス・アルバムであり、ここでもミラード・クオリティが炸裂。今回の録音は特にプラントの歌声が近くに捉えられています。これもまた彼のソロ・ステージを再現するには持って来いのバランス。
 ただし元の録音はアリーナ録音にありがちな反響音で低音のファジーな個所があり70年代のミラード録音と比べると少し感触が違う。そこで今回の限定プレスCDに際してイコライズをほどこしたところ、プラントの声や演奏がさらに前へと押し出されることになり、たたでさえ聞きやすいミラード録音がいよいよ安心して楽しめる無敵の状態にバージョンアップ。既にネット上から入手されたマニアもおられることでしょうから、この点は是非とも聞き比べていただきたいポイントかと。

 そしてプラント以下、ステージから発するサウンドやレパートリーの面白さはこのツアーでしか味わえないもの。プラントとしても前作の成功という追い風を受けてリリースした「MANIC NIRVANA」に対しての自信があったことは間違いなく、同アルバム収録曲がセットリストを占めている。それでいて彼のソロの中では古い曲に属する「Little By Little」なども「MANIC NIRVANA」期のライブ・サウンドを反映し、オリジナルにあったシンセの存在感が薄まり、俄然ギターを前面に押し出したアレンジが魅力的。
おまけに前作でZEPに対して吹っ切れただけのことはあり、ここでも「Tie Dye On The Highway」のエンディングで「That’s The Way」の一節を繰り返し歌ってみせたり、あるいは「Hurting Kind (I've Got My Eyes On You)」のエンディングでは「In My Time Of Dying」の「oh, my jesus」を繰り返すなど余裕たっぷり。さらに「MANIC NIRVANA」開始当初には演奏されていなかったZEPナンバー「Wearing and Tearing」が披露されている点も聞き逃せません。もちろんネブワースでの披露が大成功に終わったことからレギュラー・レパートリーとなった訳ですが、この曲は当時のバンドとの相性が非常に良く、なるほどレギュラーに昇格したのも納得の名演。

それに続いて披露された「Living Loving Maid (She’s Just A Woman)」に至ってはフェス用短縮セットだったネブワースでは披露されなかった、このツアーだけのZEPナンバー。当時マニアの間では非常に話題となったのですが、ネブワースのアイテムには収録されなかったせいで聞いたことのある人は思いのほか多くなかった。今でこそ先に触れたLAフォーラムのサウンドボードで聞けるようになったものの、そこでは伝わり切らなかった楽しさを捉えてくれているのがミラード録音。プラントは「so you better lay your money down」の「down」の所をオーディエンスに振り、彼らに合唱させているのです。この臨場感と盛り上がりの楽しさは絶対にミラード録音でしか味わえない。
そして今回の音源には別の歴史的な価値がある。それはミラードによるZEP関連のオーディエンス録音としては、これが最後期の音源であるという事。ZEPの解散から10年を経ても彼らへの情熱を失わなかったからこその記録。そもそもアイテムが極端に少ない「MANIC NIRVANA」ツアーを極上オーディエンスで捉えているという点だけでもその価値は非常に高いのですが、これがミラード晩年の録音ともなればなおさら。アイテムが少なすぎて「MANIC NIRVANA」ツアーを聞いたことがないマニアにも自信を持って推したい名音源を限定プレスCDにてリリース!

(リマスター・メモ)
★反響を伴った低音寄りの音で抜けが悪くなっているので、調整して聴きやすくしました。原音に比べ、よりクリアーで高品質なサウンドで楽しめます。

★冒頭2分ほどが音圧低目なので調節して均一にしました。

Disc 1 (43:53)
1. Watching You
2. Nobody's Fault But Mine
3. Billy's Revenge
4. Tie Dye On The Highway
5. In The Mood
6. No Quarter

Disc 2 (59:36)
1. Liar's Dance
2. Going To California
3. Little By Little
4. Nirvana
5. Immigrant Song
6. Hurting Kind (I've Got My Eyes On You)
7. Ship Of Fools
8. Wearing And Tearing
9. Living Loving Maid (She's Just A Woman)
10. Band Introductions
11. Tall Cool One

Robert Plant - Vocal
Doug Boyle - Guitar
Charlie Jones - Bass
Phil Johnstone - Keyboards
Chris Blackwell - Drums