PAUL McCARTNEY - NOW HEAR THIS SONG OF MINE: RAM OUTTAKES(2CD) [IMPORT TITLE]

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販売価格: 3,800(税込)

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商品詳細

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「ラム」、それは現在リリース当初にローリング・ストーン誌から「60年代ロックの腐敗の極めつけ」とまで酷評されたことがウソのように歴史的名盤としての地位を揺るぎないものとしている。さらには酷評をものともせずに大ヒットを記録した点において、ビートルズ解散後のポールが本格的な活動の狼煙を上げた重要作だとも言えましょう。
 元々「ラム」はポールの創作意欲に関してもビートルズ解散のショックを吹っ切って精力的な作業が行われた点で、やはり復活の狼煙を上げたアルバム。レコーディング・セッションではアルバムに収まり切らないほどの楽曲が録音され、「Oh Woman, Oh Why」「I Lie Around」のようにシングルのB面で日の目をみた曲もあれば、「Get On The Right Thing」「Little Lamb Dragonfly」「Dear Friend」のように後のアルバムに流用されて日の目をみた曲、さらにはロジャー・ダルトリーの77年発表ソロ作「ONE OF THE BOYS」収録のポール提供曲「Giddy」の原曲となった「Rode All Night」まで産み出された。

 そんなポールの創作意欲はアルバム・プロモーションにまで及び、ラジオ宣伝用のジングルを何種類も作った挙句、それをまとめたラジオ局用のレコードまで製造される凝りよう。それがプロモLP「BRUNG TO EWE BY」なのです。内容はポールやリンダがアルバム・タイトルを呟く中で、しつこく「Now hear this, song of mine」というラインを歌うというもの。その断片の演奏アレンジが徐々にエスカレートしていくのも面白い。とは言ってもまともな楽曲ではなく、ビートルズのクリスマス・レコードを彷彿させるような内容ではありますが、未だにこのプロモ盤でしか聞かれない貴重音源でもあるのです。
 この音源を初めて収録したコントラ・バンドのLP「LENNON MCCARTNEY」にはそれとクリスマス・レコード1966年の抜粋が一緒に収録されていましたが、やはり同じことを連想して編集したことが伺われました。
 何より「BRUNG TO EWE BY」自体が極めて貴重なプロモ・オンリーのリリースであったことからさまざまな形で収録され続けています。それでいて元がプロモ音源である程度の音質ラインが保証されることから、それが裏目となってオリジナルのプロモから収録される機会が極端に少なくなってしまいました。例えば過去のタイトル「RAM MONO」などに収録されていたバージョンなどは明らかに音質が劣化気味で、おそらくは80年代にリリースされた「BRUNG TO〜」のカウンターフィット盤辺りを元にしていたのだと推測されます。
 そこで今回のリリースにおける冒頭を飾るのはメガレア・プロモ堂々のオリジナルLPからの収録。コレクター提供によるオリジナル・プロモLPから丁寧にトレース、その上でスクラッチ・ノイズを綺麗に取り払う形で収録してみせました。数多く存在する過去のアイテムとはまるで比べ物にならないクリアーさであり、文字通り一皮むけたかのような鮮烈さすら感じさせるノイズレス状態。これと同等のクオリティで聞けるとすればスーパー・デラックス・エディション付属DVDのメニュー画面に流れる音声として収録されたバージョンが挙げられますが、残念ながら二分も未収録部分が存在する不完全版。よって今回の収録が決定盤に相応しい。

 今回のリリースはセッション集ですので、この後からさらなる充実の内容へとエスカレート。Dr.Ebbetts版モノにセッション音源や「BRUNG TO EWE BY」をまとめたアイテムとしては、既に「ULTIMATE RAM」が存在していました。しかし今回はスタジオ音源だけで二枚組と言うボリュームであり、それ故にDr.Ebbetts版モノを単体かつ予告編としてリリースしたのです。
 本アルバムのセッションから生み出された二つの有名なアウトテイクが「A Love For You」と「Hey Diddle」。どちらも完成度が非常に高くて未発表曲集「COLD CUTS」の核となった存在ながら、結局そのアルバムのお蔵入りを受けて運命を共にしてしまった悲運の曲。「COLD CUTS」は数年おきにポールが手を入れ直しておきながら、結局そのどれもがリリースされなかったという、これまた悲運のプロジェクト。
 二枚のディスクにこれら二曲の誕生から幾度なる手の入れ直しまでがドキュメントされています。よって同じ曲、同じ演奏が何度も続いてしまう訳ですが、どれもミックスの違いが大きいので聞いていて退屈するどころか、年々いじくられ倒す様子が解って実に面白い。「A Love For You」に関しては2003年の映画「THE IN-LAWS」で遂に日の目をみた(おまけに当初の録音からかけ離れた仕上がり)訳ですが、こちらのバージョンまで一つのアイテムにまとめたアイテムというのが今まで存在しなかっただけに、アップデートな編集内容がマニアを満足させることでしょう。結局は一番最初のポールのガイド・ボーカル入りでインストに近い状態で録音されたベーシックトラックが一番エキサイティングに聞こえるのは私だけでしょうか?
 このベーシックトラックや「The Back Seat Of My Car」と「Long Haired Lady」における同様のトラックは名盤「UNSURPASSED MASTERS」からの収録ですが、音像が逆になっていしまっていた点を今回の収録に当たってアジャスト。意外と見過ごされがちですが「Rode All Night」はスーパー・デラックス・エディションでは曲の終わりがカットされたリミックスが収録されているため、「UNSURPASSED MASTERS」収録のオリジナルミックスもまだまだ価値があり今回はそちらのミックスを収録。勿論こちらのトラックも左右のch逆問題を修正。他にもアウトテイクでしかも複数のミックス進行段階が出回っていたインスト「Great Cock And Seagull Race」もピッチをアジャストしてすべてのバージョンを正確な状態で聞き比べられるようになっています。そしてスーパー・デラックス・エディションのオンライン購入のみで聞かれた「Uncle Albert / Jam」も収録しており、「ラム」セッションの集大成として抜かりの無い仕上がりとなっています。さらに「The Back Seat Of My Car」と「Another Day」に関しては、ビートルズのゲットバック・セッションでポールが弾いていた草稿まで網羅。このセッション音源にありがちな既発盤では耳障りだったフィルム同期用の”ピー”音が低減させているのも嬉しいところ。元ローディのトレバー・ジョーンズ所有のテープ音源が流出したことで登場した「Another Day」のアセテートバージョンも、元音源から見直し最新リマスターにて収録。

 二枚目の後半はボーナストラック前編といった趣で「ラム」収録曲のライブ・バージョン集がアルバム収録曲順に沿ってまとめられています。ポールがバンドを持たない時期、さらには各曲に手間をかけて録音した楽曲ばかりですので、意外とライブ・バージョンが少ない。よってここに収録した演奏の年代は多岐に渡ります。しかしながらほとんどの収録音源がサウンドボード録音ですので、全体を通してスムースに楽しめるかと。中でも72年フローニンゲン公演からの数曲、これまたオンラインのみで入手できた音源ですので、CDで持っていたかった人や聞きたかった人には重宝するはず。
そして後半の「リアル」ボーナストラックは二種類のファンミックスを収録しました。それを締めくくるのはアナログ世代には懐かしい、ジョンがインタビューで皮肉交じりに「Too Many People」と「Back Seat Of My Car」の一節を口ずさんだ場面で幕を閉じます。これで先週リリースのEbbetts版モノと併せて持っていれば「ラム」のレア音源は完璧!

★ナンバリング入りステッカー付でのリリースとなります。

Disc 1 (69:23)
1. Now Hear This (Radio Spot Ads 22nd February 1971)
Taken from the original US promo LP "Brung To Ewe By" (SPRO-6210)

2. Another Day (Get Back Session 9th January 1969)
3. The Back Seat Of My Car (Get Back Session 14th January 1969)
4. Another Day (Acetate Mix 12 October 1970)
5. The Back Seat Of My Car (Backing Track 22nd October 1970)
6. Rode All Night (22nd October 1970)
7. A Love For You (Backing Track 26th October 1970)
8. A Love For You (Early Mix with Overdubs)
9. A Love For You (Cold Cuts 1980 Mix)
10. A Love For You (Cold Cuts 1981 Mix)
11. A Love For You (Cold Cuts 1986 Mix)
12. A Love For You (The In-Laws 2003 Mix)
13. Hey Diddle (Home Recording 1971)

Disc 2 (79:32)
1. Hey Diddle (Backing Track 26th October 1970)
2. Hey Diddle (Early Mix with Overdubs)
3. Hey Diddle (Cold Cuts 1978 Mix)
4. Hey Diddle (Cold Cuts 1980 Mix) 
5. Hey Diddle (Cold Cuts 1981 Mix)
6. Long Haired Lady (Backing Track 27th October 1970)
7. Sunshine Sometime (29th October 1970)
8. Uncle Albert / Jam (6th November 1970)
9. When The Wind Is Blowing (November 1970)
10. Ram On (22nd February 1971)
11. Great Cock And Seagull Race (Early Mix 23rd February 1971)
12. Great Cock And Seagull Race (Alternate Mix #1)
13. Great Cock And Seagull Race (Alternate Mix #2)

Live Tracks
14. Too Many People (Des Moines 27th October 2005)
15. 3 Legs (13th-14th February 2001)
16. Heart Of The Country (James Paul McCartney TV Show 15th March 1973)
17. Eat At Home (Groningen 19th August 1972)
18. Smile Away (Groningen 19th August 1972)
19. Long Haired Lady (James Paul McCartney TV Show 15th March 1973)
20. Ram On / Big Barn Bed (Tokyo 21st November 2013)

Bonus Tracks
21. The Back Seat Of My Car (Isolated Mix)
22. Smile Away (Thrillington Fan Mix)
23. Comments on Ram by John Lennon