JOURNEY - OSAKA 2017(2CD) [ZION-102]

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Live at Osaka-Jo Hall, Osaka, Japan 1st February 2017 TRULY PERFECT SOUND(from Original Masters)

 スティーヴ・スミスが復帰し、黄金期の楽器隊が一堂に揃ったJOURNEY。その最新来日公演から、第一報にして極上のライヴアルバムがプレス2CDで登場です。
 本作に収められているのは「2017年2月1日:大阪城ホール公演」。ジャパンツアー初日を飾るオーディエンス・アルバムです。今週はJOURNEY最新ツアーの注目盤が目白押しですので、日程で整理しましょう。

・2月1日:大阪城ホール 【本作】
・2月2日:愛知県体育館
・2月4日:ゼビオアリーナ仙台
・2月6日:日本武道館 『LIVE BUDOKAN 2017』※CDR
・2月7日:日本武道館 『LIVE BUDOKAN 2017』※CDR

 このように、今回の日本ツアーは全5公演。今回は、名盤再現の日本武道館や13年ぶりの仙台公演などが話題になりましたが、この大阪もまた特別。復活後最大級となる“大阪城ホール”でのライヴとなりました。
 そんな大阪公演で本作を記録したのは、かの名匠“西日本最強テーパー”氏。すでにご存じの方も多いと思いますが、この名手は西日本のあらゆるライヴ・スポットのスウィート・スポットを知り尽くし、小さなクラブから野外フェスティバルに至るまで極上に収める匠。単に会場だけでなく、バンドの音楽性や客層にまで配慮したセッティング技で「まるでサウドボード」「現場より良い音」と大絶賛される業物を無数に残している人物なのです。
 そして、本作もまた、その金看板に箔を重ねる名作。スタートするとややラフなサウンドに「あれ?」と思われるかも知れませんが、それは開演前のBGMだから。「Separate Ways」で開演するや極太の演奏がダイレクト感たっぷりに轟くド迫力サウンド。もちろん、迫力で割れるようなこともなく、美しい“鳴り”が目の前に迫る。どうやら大阪公演では現場のPAが(ごく僅かに)変化したらしく、ショウが進むほどに少しずつダイナミックになっていったのですが、その様子さえも克明に感じ取れます。全楽器の全ノートがシャープでクリアなのですが、特に素晴らしいのはニール・ショーンのギターでしょうか。最前5列目辺りで録音されたそうで、ややニールに寄っていたために生々しいギターがサウンドボードも裸足で逃げ出す激近ぶりで迫る。アーネル・ピネダの歌声もまさに耳元サウンドで「これがサウンドボードじゃない!?」級なのです。
 そんなサウンドで描かれるライヴは、期待に違わぬグレイテスト・ヒッツ。最終日の名盤再現が話題となっていますが、本作は登場公演。全15曲中、実に12曲がシングルヒットであり、全部が『INFINITY』から『RAISED ON RADIO』のスティーヴ・ペリー時代。話題性では名盤再現に及ばないものの、実際に聴いた実感する豪華ぶりは本作の方が上で、ほとんどベスト・アルバム状態。しかも、大ラスの「Ask The Lonely」は大阪と名古屋だけの特別ナンバーです。
 ここで「ほとんど」なのもポイント。次から次へとグレイテスト・ヒッツが飛び出しながらも「おっ!」となるアクセントがまた良いのです。それは『INFINITY』の「La Do Da」と、シングルB面曲だった「La Raza Del Sol」。前者を日本公演で聴いたのはちょっと覚えがありません(36年前の初来日以来!?)し、後者に至っては(恐らく)日本初公開となるレア・ソングなのです。しかも、単に珍しいだけでなく演奏が凄い。アンコールで披露された「La Raza Del Sol」はオリジナル(約3分半)を遙かに超える14分近いジャムが繰り広げられる。これがまた猛烈に熱く、まるで70年代のプログレハードかのようです。
 そのインタープレイが黄金期メンバーだからこそ、殊更嬉しくなる。ニールを始め、ロス・ヴァロリー、ジョナサン・ケインも熱いですが、彼らを支えるだけに終わらないスティーヴ・スミスが素晴らしい。62歳になるスティーヴですが、そのドラミングはパワー/テクニック共に一切の衰えを感じさせない。長年の呼吸感を取り戻しているだけでなく、ジャズ/フュージョンを志向してきただけに巧さが眩しく光るアンサンブルなのです。黄金期メンバーの輝きについ長くなってしまいましたが、もちろんアーネル・ピネダの歌いっぷりも(相変わらず)見事。今や、彼抜きのJOURNEYは想像できません。
 さらにサプライズなのが「Chain Reaction」。この曲ではアーネルではなく、トラヴィス・ティボドーがリード・ヴォーカルを務めるのです。トラヴィスは2015年ツアーからサポート・キーボードで参加している以外はほとんど知られていない謎の人物ですが、驚異的なのはその声。アーネルのようにスティーヴ・ペリー似というわけではないのですが、強烈なハイトーンで熱唱。それがまた猛烈に巧く、ただのサポート・シンガーやコーラス要員とはわけが違うのです。曲前にコールされるので名前が分かるものの、最後のメンバー紹介でもスルー。一体、彼は何者?!?
 そんな謎も残しつつ、大阪城をグレイテスト・ヒッツで熱狂させたJOURNEY。その熱気や大合唱も生々しく、極上の現場体験をさせてくれるライヴアルバムの大傑作です。第一報にして名匠“最強”氏のサウンドが輝く逸品。今週末、あなたのお手元にお届けいたします。

Disc 1 (50:27)
1. Pre-Show 2. Introduction 3. Separate Ways 4. Be Good To Yourself 5. Only The Young
6. Stone in Love 7. Any Way You Want It 8. Guitar Intro. 9. Lights 10. Keyboard Solo
11. Open Arms 12. Who's Crying Now

Disc 2 (56:36)
1. Chain Reaction 2. La Do Da 3. Drums Solo 4. Guitar Solo 5. Wheel In The Sky
6. Piano & MC Intro. 7. Faithfully 8. Don't Stop Believin' 9. La Raza del Sol
10. Ask The Lonely 11. Band Introduction